フォトグラファー注目の展示会が今年も開催

6月20日から6月21日に神奈川県横浜市にあるパシフィコ横浜にて、プロフェッショナルフォトグラファー向けの展示会「PHOTONEXT 2017」が行われた。業務向けの機材や資材の展示が中心の営業写真館向けやブライダル専門のフォトグラファー向けのイベントで、ビジネスを提案するという傾向が強い展示会といっていいだろう。写真のビジネスがメインのPHOTONEXTだが、ここ数年は映像に関連した展示やセミナーも増えている。そのあたりの映像に関わる展示を中心に紹介していこう。

キヤノン

キヤノンブースはセミナーを中心に、大きなフォトスタジオで5種類の実演セミナーを実施。その内キヤノンマーケティングジャパンによる「EOS 5D Mark IVムービー解説~新機能Canon Logは難しい?~」と、ジュノーの大田晃弘氏による「Canon Logが変えるウエディングムービーの新たな可能性」は映像系セミナーで、写真業界でも映像を活用する提案が行われていた。

岡本豊氏による「自然光で撮るウエディングスナップフォト」の様子

また、キヤノンブースで意外だったのはカメラを自由に触れる形で展示をしていなかったこと。ハンズオンコーナーの代わりに今年から初めて「相談コーナー」を設置。質問をしたり、カメラを触りたい場合はリクエストする形となっていた。

今年から初めて設置された「カメラ/レンズ相談コーナー」

ソニー

昨年PHOTONEXTに初出展だったソニーは、今年も続けて出展。ブース正面には、先日発売を開始した20コマ/秒のブラックアウトフリー連続撮影が可能なミラーレス一眼カメラ「α9」を展示。会場で会ったカメラマンと話をすると、「α9を買ったよ」とか「α9の購入を検討している」といった話題を聞くことが多い。それだけ今業界注目のカメラといっていいだろう。

PHOTONEXTの会場でもひときわ注目の存在であったα9

ボディやレンズのラインナップを一通り体験できるハンズオンカウンターが設けていた。このコーナーの中では、7月発売予定の新製品の35mmフルサイズ対応の広角ズームレンズ「FE 12-24mm F4 G」や望遠レンズの「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」、8月発売予定の大口径広角ズームレンズ「FE 16-35mm F2.8 GM」の3本が注目の展示となっていた。「FE 16-35mm F2.8 GM」が発売されれば、発売中の「FE 24-70mm F2.8 GM」や「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」と組み合わせて全域でF2.8の絞りが実現する。Eマウントのレンズは着々と充実してきており、今後αをメインとして使うカメラマンは増えていきそうだ。

ソニーのラインナップを体験できるハンズオンカウンター

ハンズオンカウンターの中でも注目は、7月発売予定の「FE 12-24mm F4 G」、超望遠レンズの「FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS」、8月発売予定の大口径広角ズームレンズ「FE 16-35mm F2.8 GM」の3本

ステージでは、4種類のセミナーが行われていた。鈴木佑介氏の「未来を見据えれば今こそ選択するのは“α”~進化するαで深化する映像制作~」は映像関連の内容で、α9を使った興味深い内容だった。また、他社製品との連携のコーナーでは、S-Logワークフローに関連しての展示でDaVinci Resolveと専用のコントロールパネル「DaVinci Resolve Mini Panel」を展示していた。

DaVinci Resolveと専用のコントロールパネル「DaVinci Resolve Mini Panel」を展示

銀一

展示ホールではない中2階の会議室で、ソニーαシリーズのボディにメタボーンズなどのマウントアダプターを介して各社のレンズを装着して試せるレンズバーを開設していた。体験には待ち時間が必要なほど人気のコーナーとなっていた。

カメラマンというとキヤノンやニコンのカメラを使っているというイメージが強いが、ここ最近はソニーのαシリーズのボディを買い足すというカメラマンが増えてきているという。ソニーのαシリーズは動画にも対応して小型かつ軽量でスタビライザーと組み合わせても軽量な動画のシステムが実現できるところが人気だそうだ。

ソニーのαを買い足したカメラマンは、すでにキヤノンまたはニコン、シグマ、ツァイスなどのレンズの資産を持っていて、その資産を引き続きαシリーズでも使いたいと考えるだろう。そこで、キヤノン、ニコン、ツァイス、シグマ、各社のレンズとそれらに対応したマウントアダプタを用意して、ソニーαシリーズのボディで問題なく動くかを検証できる場を設けたという。アダプタを使った動作は概ね問題はないものの、一部の組み合わせではAFの速度が若干遅くなるようなこともある。そのあたりの相性を実際に動作させて確認してほしいとのことだった。

ずらりと並んだ各社のレンズとソニーαシリーズのボディで使うためのマウントアダプタ

ブースでは「Steadicam Solo」も展示されていた。最近の市場のスタビライザーは電子式のものが中心だが、Steadicam Soloは昔からあるメカニカルなタイプのもの。電子式のスタビライザーは、パンしたときにタイミングがワンテンポ遅れて向くという欠点があり、例えば音がした方向にすぐに向こうとしてもワンテンポ遅れてカメラが向く感じになる。しかし、メカニカルなSteadicam Soloであれば、音がした方向にカメラをパッと向けられる。またすぐに戻せるというのもメカニカル的なタイプでないとできない。タイミングは自分でコントロールできるというのが利点だという。

また、脚が伸びる機能があるので、一脚としても使える。一脚で撮影をした後、畳めば再びスタビライザーとして使えるのも特徴となっている。

Steadicam Soloをスタビライザーとして使用した状態

Steadicam Soloを一脚として使用した状態。4段階の伸縮が可能

ソニーのα7R IIとGマスターのFE 24-70mm F2.8 GMは、カメラマンの定番的な組み合わせだが、このレンズとカメラの構成にATOMOSの「NINJA FLAME」やRODEの「VIDEOMIC RYCOTE」 、Chroszielのマットボックスやフォローフォーカスなどリグやアクセサリーを組み合わせて本格的な映像向けに構成した場合の例も展示されていた。

この組み合わせの特徴は、元はベーシックなαのミラーレスカメラなのに本格的な動画向けのカメラに見えることだろう。ミラーレスカメラでもフォローフォーカスを入れることにより操作性もスムーズで楽になる。

また、α7だけで動画を撮影する際の欠点は背面の液晶の小ささで、この液晶モニターのサイズでフォーカスの精度を確認するのは困難だ。直射日光の当たる野外となればなおさらといっていいだろう。この問題はNINJA FLAMEで対処可能で、日中の屋外で直射日光がモニターに当たるような環境でも、ピントの確認が可能になる。正確な色味を確認したいというわけでなければ、特にフードをつける必要もないとのこと。

ソニーのα7R IIにGマスターの24-70mm F2.8を装着した形から映像の専用機を実現

ATOMOS NINJA FLAMEは、日本の夏の直射日光でもピントを確認できるほどの明るさをもっている

Chroszielのマットボックスやフォローフォーカスはスムーズな操作性が可能になる

富士フイルムイメージングシステムズ/富士フイルム

営業写真館向け提案エリアに中判ミラーレスデジタルカメラ「GFX 50S」やミラーレスデジタルカメラ「X-T2」が展示されていた。GFX 50Sには2017年6月22日発売予定の「GF 110mm F2 R LM WR」が取り付けられていた。110mm F2と非常に明るくフィルター径は77mmと大口径ということもあって、注目を浴びていた。

GFX 50Sを触って気になった機能としては、瞳のAFに「左」と「右」の設定があることだ。顔を斜めから撮る際に有効な機能となりそうだ。また、フィルムシミュレーションモードが充実しており、「スタンダード」は「PROVIA」、「ビビッド」は「Velvia」などフィルムを再現した15ものモードを搭載。動画の機能も搭載しており、4Kには対応していないもののフルHDの30pで収録が可能となっている。

F2の明るさをもつ110mmの大口径単焦点レンズ「GF 110mm F2 R LM WR」

瞳AFには右目と左目の設定が可能。写真では左目に設定

15種類のフィルムシミュレーションモードを装備しているのも大きな特徴だ

動画の収録にも対応。フルHDで1920×1080の29.97pに対応可能。収録時間は約30分まで

6月23日に発売の「写ルンです プレミアムキット」も展示されていた。「写ルンです シンプルエース 27枚撮」が2本セットになっており、54枚の撮影が可能。専用シリコンカバーが付属しているのが特徴で、カバーは取り外しできる。写ルンですは去年から30周年を記念して、紙の着せ替えカバーをつけた第1弾や第2弾を発売してきた。今回の第3弾では、若い方に改めて写ルンですの楽しさを提案したいとのことでシリコンカバーを実現したという。

数量限定で発売中の「写ルンです」のプレミアムキット

初代「写ルンです」をデザインした専用シリコンカバーが付く

シグマ

Blackmagic DesignのBlackmagic URSA Mini ProにHigh Speed Zoom Lineの50-100mm T2をつけて展示を行っていた。展示されていた50-100mm T2はEFマウントだったが、PLマウントやソニーのEマウントの3種類がリリースされている。その中でもEFマウントの出荷が多い傾向にあるという。

また、シグマはスチルカメラで「マウント交換サービス」というのを行っていて好評だが、CINE LENSESでも行われている。PLマウントは対象外だが、有償でEFマウントからEマウントに変更やEマウントからEFマウントへの変換が可能だ。

Blackmagic DesignのBlackmagic URSA Mini ProとHigh Speed Zoom Lineの50-100mm T2を組み合わせて展示

シグマのHigh Speed Zoom Line。回転角の大きさも特徴で、18-35mmであれば18と19の間だけでもしっかりと間隔がある。このあたりは写真用と違うという

よしみカメラ

動画関連では360°ビデオ撮影ができる「iZugar Z4XL Complete Set」を展示。これまで360°の撮影をする場合は、GoProを6台構成にしたり、GoProのレンズを円周魚眼レンズにして複数台使って撮影するという方法があった。しかし、GoProの360°撮影はイメージセンサーが小さいために高画質とはいえなかった。そこで画質にもっとこだわりたいという人向けにお勧めなのが、マイクロフォーサーズ用の円周魚眼レンズ「iZugar MKX22 MFTフィッシュアイ」に「Zcam E1」をリグで構成したこちらの製品だ。

Zcam E1は、非常にコンパクトなボディながら4K収録が可能で、マイクロフォーサーズのレンズマウントを備えるというカメラだ。円周魚眼レンズを使うと、3台や4台のカメラで360°をカバーした撮影が可能。理論上は3台でも大丈夫だが、4台であれば安定した形で360°のパノラマムービーを撮影することができる。また、3:2で動画を収録できる「4K photo」というモードで収録が可能で、16:9でトリミングされる範囲よりも広く収録することができるのも特徴。リグがついた状態ではケーブルで各カメラと同期がとることが可能で、親機のカメラの録画ボタンを押せば他のカメラと同期が可能。

マイクロフォーサーズ用の円周魚眼レンズ「iZugar MKX22 MFTフィッシュアイ」

リグに4台のZcam E1を組み合わせたところ

360°のコンテンツを椅子に座って楽しむ場合、背面を向くことはあまりないのではないだろうか。360°のコンテンツであっても「前面の映像のみ」という割り切った発想も考えられている。こういったコンテンツの撮影に最適なのがGoPro2台で立体視可能な180°VR 3Dビデオ撮影用のシステム「REAL 3D CAM」だ。360°パラノマ撮影用レンズ「MKX-19」により画角は194°になり、2つのカメラ映像のマッチングだけになるので360°の撮影よりもステッチングの作業が楽になるというのも特徴だ。

画角194°の円周魚眼レンズに交換したGoProを2台で撮影できる「3D Real Cam」

マンフロット

マンフロットはPHOTONEXTに初めて出展。マンフロットというと三脚と雲台というイメージが強いが、今回のPHOTONEXTには三脚や雲台は展示されていなかった。マンフロットはライティングなどのスタジオ系の機材も扱っており、その中からLastoliteの製品群を展示していた。

Lastoliteはイギリスのブランド。マンフロットと同じVitecグループで2011年から一緒になり、2016年にはブランドロゴをLastoliteからLastolite by Manfrottoに変更。リフレクターを中心にライトコントロールをするアクセサリをリリースしている。

Lastoliteの特徴は、すべてイギリスで生産されているところだ。多くのメーカーは中国で生産しているが、Lastoliteは現在でも創業の地域で生産することにこだわっている。生地もLastoliteによる特注で、箔には独自の布地を使用。面にガムテープを貼ってはがしても剥がれることはない。リム(外枠)の処置が丸くなっていてほつれたりすることはなく、2本針で三重に縫製して耐久性を非常に高くしている。ポータビリティにも優れていて、コンパクトに持ち歩けて、ロケが多いプロに使いやすいようになっているという。

Lastoliteのリフレクター。品質のよさや耐久性のよさが特徴だ

リフレクターのリムの部分。自社のスタッフがこだわりをもって縫製しているという

ブースには簡易スタジオが設置されており、「Lastoliteの活用セミナー」や「リフレクターの速たたみ選手権」などが行われていた

ケンコープロフェショナルイメージング/ケンコー・トキナー

ケンコープロフェショナルイメージングのほうで展示されていたDSLR用スタジオスタビライザーでWenPodの「MD2」の展示に注目した。3軸タイプの電動スタビライザーで、パンが常に同じ方向を向くというモードと、もう1つはパンが自動的に追従するというモードを搭載。リモート操作が可能で、電源を入れてファンクションボタンを一回押すとペアリングが完了。遠隔操作ができるようになる。

三脚の上に載せたり高いクレーンの上に載せたりしたときにも、遠隔操作で操作ができるというのが最大の特徴だ。

本体を持った状態で使用。歩きながらでも安定した撮影が可能

動作リモートコントロールを使った遠隔操作も可能

新製品ではGodoxの2.4GHzのワイヤレスフラシュ内蔵ポケットフラッシュ「AD200 TTL」が展示されていた。ポケットにも収まる軽量・コンパクトボディにもかかわらず最大出力200Wsで500回の発光が可能なリチウムイオンバッテリーパックを搭載。また、2種類のフラッシュヘッドを標準装備している。

スマートなボディが特徴の「AD200 TTL」

ケンコー・トキナーブースの展示で特に注目だったのはSAMYANGの交換レンズ「XP85mm F1.2」。XP85mmの特徴は、明るさが1.2mmであるところだ。ただし、オートフォーカスが搭載されていないので、ピント合わせはかなりシビアであろう。マウントはキヤノンのEFマウントのみ。外見がツァイスのOtusやMilvusになんとなく似ているデザインも特徴だ。

明るさだけでなく外見のデザインも特徴のSAMYANGの交換レンズ「XP85mm F1.2」

ニッシンジャパン

メインの展示は新製品のラジオスレーブのNASコマンダー「Air10s」。クリップストロボで多灯を行っている人も多いと思うが、その際に面倒なのがストロボのコントロールだ。Air10sは多灯のストロボのコントロールを簡単に実現できるという製品だ。

以前からリリースされていたコマンダー「Air1」は、発光グループはA/B/Cの3つしかコントロールできなかったが、Air10sでは、A・B・C・Dの4グループに加えてさらに裏番としてダッシュをつけたA’・B’・C’・D’があり、最大8グループまでコントロールすることができる。ライトのイラストが付いボタンは、ニッシンでは今後モデリングライトを搭載したストロボの発売を企画しており、そのストロボがリリースされた際にモデリングライトを点灯するためのボタンとのことだ。

ニッシン独自の電波式ワイヤレスTTL通信システム「NAS」に対応したコマンダー「Air10s」

TTLモードも1/3EVステップによる調節が可能

DNPフォトイメージングジャパン

カメラのコーナーでは、Phase Oneのシステムや複写専用のiXGカメラシステム、航空測量用のカメラシステムの3種類が展示されていた。一番目立つ形で展示されていたのは、フルフレームCMOS1億画素を搭載した「XF 100MP」カメラシステムに新製品のレンズ「Schneider Kreuznach 150mm LS f/2.8 IF」を組み合わせた展示。150mmの2.8という明るさをフォーカルプレーンだけでなくレンズシャッターに切り替えても撮影できる。また、角のあるスタイリッシュなボディのデザインも特徴で、第18回のJIDAデザインミュージアムセレクションでセレクション賞を受賞したこともアピールしていた。

一億画素モデルのデジタルカメラバックは、単体としても発売されている。ただし、対応ボディはPhase OneのXFモデルまたはハッセルブラッドHシステム用のモデルのみ。従来から発売されていたハッセルブラッドVシステム対応モデルは一億画モデルではマウントの精度が問題で、リリースは見送られている。

8000万画素モデルに関しては、Phase OnenXFのマウントやハッセルブラッドHシステムのマウント、Vシステムのマウントがリリースされている。数年前までハッセルブラッドVシステム対応モデルがもっとも売れていて半数近くの割合を占めていていたが、最近は8~9割がPhase One XF対応モデルのマウントに変わってきているという。

XF 100MPにSchneider Kreuznach 150mm LS f/2.8 IFを組み合わせた状態で展示。150mmながら2.8と極めて浅い深度を実現しているのが特徴だ

ファインダーは交換が可能で、ウエストレベルファインダーも用意されている

ブルーリングと呼ばれる新型のレンズ。2億画素にも耐えられるというのが特徴だ

新製品としては、複写専用のカメラ「iXG」カメラシステムを展示。PHOTONEXTのような展示会では初お披露目で、アジアではこれ一台しか存在していないという。本、書類、羊皮紙のコレクションなどを複写をしたいという場合に使うカメラで、デジタルカメラバックの付け替えはできないがレンズは付け替えは可能。ミラーレスのカメラで、外部のPCからコントロールすることで撮影を行う。

IXUという航空測量用のカメラも展示されていた。軽量なのでドローンに搭載可能。気圧の変化にも耐えられる設計になっているのも特徴

ハッセルブラッド・ジャパン

メインの展示はXシステムと呼んでいる中判デジタルの機能をミラーレスと融合した「X1D」。X1Dは新宿や池袋などで有名な量販店でも取り扱っており、それらの量販売店でよく売れているという。主にポートレート撮影に興味のあるハイアマチュアに人気で、90mmのレンズと組み合わせて使っている人が多いとのことだ。

Xシステムのレンズのラインナップはまだ数は少ないが、今後はズームレンズや120mm、65mmのレンズを発売予定。65mmは35mm換算で50mmとなるのが特徴。普段から35mmカメラで50mmを使っている人でも違和感なく使えるだろうとのことだ。

富士フイルムの中判ミラーレスカメラ「GFX 50S」との比較では、X1Dはリーフシャッターであることであることが優位性になるという。X1Dはストロボは全速同調が可能だ。また、パソコンとつないで撮影する際のテザー撮影もアドバンテージで、PCと繋いで撮影するテザー撮影はハッセルブラッドHシステムからお馴染みの機能。そのあたりの技術に関しては長けているという。

1億画素の「H6D-100c」や5000万画素カメラ「H6D-50c」も展示されていた

ハッセルブラッドHシステムのHCおよびHCDシリーズも展示

リコーイメージング

リコーブースでは、スタジオ撮影で著名な小林宗正氏による「フィルムデュプリケーターを利用したアーカイブ撮影」のデモンストレーションが行われていた。それに合わせた形でPENTAX 645Zとデジタル一眼カメラとマクロレンズ、外付けフラッシュと組み合わせてデジタルデータ化できるフィルム複写用のアクセサリー「PENTAX FILM DUPLICATOR 4×5」の展示を行っていた。ペンタックスは従来からフィルムデュプリケーターをリリースしていたが、69判までの対応に限られていた。4×5に対応してほしいという要望が多く、2016年にフィルムデュプリケーター4×5をリリース。フィルムをデジタル化するには、業務用のドラムスキャナでスキャンするという方法も考えられるがコストが問題となる。フラットベットスキャナでは、スキャンは手間がかかるわりにクオリティは高くない。ペンタックスのフィルムデュプリケーター4×5は、原稿を挟んで撮影をするだけでデジタル化が可能なのが利点だ。撮影後は通常のデジタルカメラで撮影したのと同じで、最大解像度8256×6192のRAWデータとして扱うことができる。

2016年に発売したフィルム複写用のアクセサリー「PENTAX FILM DUPLICATOR 4×5」

画像転送ソフトウェアの「IMAGE Transmitter 2」で撮影。フィルムを手軽かつ高画質にデジタル化できる

M・FACTORYから発売されているPENTAX 645Zに対応するあおり用のシステムも展示されていた

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PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートを中心にお届けします。