PRONEWS

  • imgABOUT
  • imgTWI
  • imgFB
  • imgYTU

トップ > コラム > 岡英史 > [岡英史のNewFinder]Vol.72 Panasonic AU-EVA1〜また欲しいカメラが登場した

News

[岡英史のNewFinder]Vol.72 Panasonic AU-EVA1〜また欲しいカメラが登場した

2018-01-26 掲載

txt:岡英史 構成:編集部

エヴァ初号機発進ー!

まさにそう言いたくなる登場だったPanasonicのAU-EVA1。昨年のNABでひっそりと展示ブースに登場し、その時はまさか最終的にこの形になるとは思わなかったほど。最初の登場時には白のジョーゼットの様な物で薄っすらとシルエットを出した展示で、レンズに赤のラインをさり気なく見せていたので多くのメディアがEFマウントか?!と書き立てていたが現場的にはあえての演出だろうと予想していた。まさかのEFはCanon CINEMA EOSシリーズと被ることは有り得ないだろうと言うのが筆者的な予測だった。

EFレンズがフルコントロール出来る

その予測が見事に裏切られたのはCineGear2017で、そのシルエットそのままNABで見た時と同じ物だったのは正直驚いてしまった。そこからDVX200ユーザーでもある筆者的にはこのEVA1の存在は気になり、とにかくこの機種が展示してあるだろうと思われる放送機器展にはできるだけ顔を出してその進化ぶりを見届けてみようと思った程。国内の大きな展示会は関西・九州・北海道と行き、海外はEVA1目的の為だけに中国(北京)のBIRTVにまで出かけた。特にこのBIRTVでの収穫は大きく、初めて動くEVA1のVFを覗いて殆ど想像通りの性能に興奮した程だ。

IDX社製バッテリーも動作可能 この縦位置グリップは筆者的にはEVA1に限らず全ての機種でNGだ コンパクトで低めの筐体はステディ等のスタビライザーに載せやすい

ファーストインプレッション

DVX200と比較するとそのコンパクトさが良くわかる

もう既に発売後の機体である為に本番で使っている方も多いはず。なので細かい仕様と言うよりもザックリ手に持った感覚を第一にこれから購入予定としている、特にミドルレンジの方々の参考になれば幸いだ。

まずこのボディデザインとサイズ感、グリップの位置やLCDの大きさ等、全てがどこかで見たことある感じだ。最適解を求めると結果そうなるのだろうが、C200とFS5を足して2で割ったと思って間違いないが、それぞれの良い所を上手くデザインに取り入れている。どちらかと言えばバランス感とホールド感はFS5に近い感じと言えば良いだろうか?積極的にハンディで振り回しても安定感はある。とは言えこの縦位置グリップは所謂ハッセルスタイルとでも言うのか筆者的には体の前で構えるスタイルがいまいち慣れず、この辺は完全に好みだろう。

この縦位置グリップやトップハンドルは勿論取り外し可能なのでスタビライザーや特機に載せるときにはかなりコンパクトになるので、MoVi等のケージで囲まれてる機材でも余り苦労なく搭載が可能なはず。EFレンズ(24-105/f4.0)と比べるとそのボディのコンパクトさがわかると思う。

気になるEFレンズのコントロールだがこれは概ね及第点をあげられる。さすがにC200の様なAFの速さは無いが、それでも実用的なAFと言って良い。4Kのピント合わせに慣れない方ならワンプッシュAFを多用した方が後で泣くことが無くなるはずだ。AE(及び絞り)は以前の展示会で触ったときには無段階の様な滑らかさで動いたと記憶していたのだが、今回のデモ機ではCINEMA EOS同様に段階ステップでの動きだった(※AEはVaricam LT同等だがレンズに拠る)。このために微妙な絞りの上下はEFレンズではできなかったが、この辺を追従するならZEISS LWZ.3の様なマニュアルレンズを付けるべきなのかも知れない。この辺は、また次の機会で検証してみたい所だ。

筆者はDVX200を所有しているが、一番の難しい所はメニューの階層の深さだ。基本Sonyカメラをオペレーションする事が多い方だとPanasonicのメニューは中々慣れ難いが、EVA1のメニューはこの辺がかなり使いやすくSonyのメニュー階層と何となく似ている部分がある。FS5からのスイッチでも多少の慣れで目的の項目にアクセスはしやすいはずだ。

スイッチャー現場でも何の問題もなく馴染み入れることが出来た。スイッチャーは勿論Roland V-60HDを迷うことなく投入

スイッチャー現場投入

ENG現場にはやや不向きかと思えるEVA1だが、丁度返却寸前にスイッチャーを入れたマルチカムの現場に投入してみた。結果から言うと何も問題はない。この時は他のカメラがS270J×2台とDVX200の3カメの中に混ぜているので色併せ的にはSony vs Panasonicと言う感じで黒味を中心にあわせれば意外と違和感はない。EVA1にはISO800モードとISO2500モードの2種類が搭載されているが、DVX200との組合せではISO800モードでの色味がジャストな感じで揃うことが出来た。そこから黒をSony寄りに若干調整すればほぼ良い感じに揃えることが出来た。今回はスイッチャーにV-60HDを使用し、スイッチャーでのカラー調整も随分時短に役立ったのは確かなので、通常のスイッチャーではもう少し頭を悩ませるのかも知れない。

ピントを探るピーキングが非常に優れものだ

今回本線はHDだが、内部収録は4Kで後でクロップでの置き換えを考えたカメラ配置。DVX200も同じ様な立ち位置なので両者をほぼ同条件で比べると絶対的な明るさはDVX200の方がほんの少しだけ明るい。しかし解像感はEFレンズとS35センサーの大きさのおかげか、EVA1の方がスッキリとしている。丁度DVX200にコントラストを足した様な感じに似ているのかも?

EVA1のLCDは見にくいと言われるが、これも慣れではないかなと個人的には思えるほどで純正LCDはそんなに悪くはない。HDの時にも同じ様にモニターが見えないと色々なカメラが言われたが、4Kになった昨今もやっぱり同じ事だと思う。4Kに携わった事が少ない方ほどピントの問題を大きく言うのは中々面白い現象だ。

話を戻すと、EVA1をスイッチャーに混ぜても要するに使い方だと思う。勿論マルチカメラの現場なら同じカメラで揃えるのが基本だが、今回の様に(演奏会)明かりが安定してる舞台ではEVA1は入れやすい。

先月に続いてのV-60HD今回は6chの音声をエンベット入力

総評

一部ではGH5の焼き直しとか、AF105の上位バージョンと言われているEVA1だが、筆者の感じ方はちょっと違う。GH5はあくまでも写真ベースでの筐体や味付けなので単体で使うならとにもかくにも、このような現場ではまず無理。AF105にいたっては既に過去の遺物と言っていい。

では何か?と問われれば、やはりVARICAMの最下層モデルと言う事で落ちつくのではないだろうか。レンズ交換式のDVX200というのも間違いではないが、ココを兄弟機種にするよりはVARICAM兄弟の末っ子的なポジションがしっくり来る。DVX200とは従兄弟って距離感がピッタリ当てはまると言うのが今回の感想だ。

良くも悪くもPanasonicぽくないEVA1だが、それは逆に考えれば色々な使い方が出来ると言うことだ。特にDVX200ユーザーはEVA1を買い増ししての2台体制にすることをお勧めしたい。この2台を持っていれば大体の撮影に対応でき、よりバジェットの大きい現場でVARICAMを使うときにもV-Log等の設定に迷わないはずだ。Sony贔屓の筆者でもこのEVA1は所有したいと素直に思っている。


WRITER PROFILE

岡英史 バイクレース及びF3レース参戦など、映像とはかけ離れた経歴を持つ異色ビデオカメラマン


[ Writer : 岡英史 ]
[ DATE : 2018-01-26 ]
[ TAG : ]

関連のコラム一覧

[岡英史のNewFinder]Vol.73 縁の下の力持ち!ビデオカート考察

txt:岡英史 構成:編集部 機材搬入 機材の運搬に何を使ってる? 例えば3カメスイッチャーの現場で必要な物は?と問いかけるとカメラ・三脚・SW・ケーブル・e... 続きを読む

[岡英史のNewFinder]Vol.71 V-60HDはミドルレンジシグネイチャーモデルだ!

txt:岡英史 構成:編集部 ミドルレンジのためのスイッチャー登場 一昔前に比べるとマルチカメラでスイッチャーを入れることが非常に簡単になり、今までだと、こんな案件でス... 続きを読む

[岡英史のNewFinder]Vol.70 アジア地区大規模放送機器展示会BIRTVを振り返ろう!

txt:岡英史 構成:編集部 BIRTV2017 すでに9月特集でBIRTV2017のことは、お伝えしたが、まだまだ足りない!今回は個人的視点かつ特集をブラッシュアップ... 続きを読む

[岡英史のNewFinder]Vol.69 ミラーレスカメラでもしっかりとカウンターバランスが取れる唯一のビデオヘッド~Manfrotto Nitrotech N8

txt:岡英史 構成:編集部 Nitro(窒素ガス)と聞いて… 50xHDシリーズのブリッジングテクノロジー以来の新型ビデオヘッド Nitroと聞いて内燃機の... 続きを読む

[岡英史のNewFinder]Vol.68 Canon CINEMA EOS SYSTEM EOS C200

txt:岡英史 構成:編集部 型番を巡る考察 今までのスタイルと似ているようで、細かいところは全く違ったデザイン CINEMA EOSシリーズもこれで7機種目... 続きを読む

WRITER PROFILE

岡英史 バイクレース及びF3レース参戦など、映像とはかけ離れた経歴を持つ異色ビデオカメラマン


Writer

編集部
PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートを中心にお届けします。
小寺信良
業界で噂の新製品を、AV WatchやITmediaのコラムでもおなじみの小寺信良氏がレポート。
raitank
アートディレクター。あまたの海外ソースを読み漁ってHDSLRを独学。国内と海外の情報流通の温度差にモーレツな疑問を感じ、最新の情報を自ら日本語で発信するblogを運営中。
ふるいちやすし
自身で脚本、監督、撮影から編集、音楽までもこなすマルチプレーヤー。
岡英史
バイクレース及びF3レース参戦など、映像とはかけ離れた経歴を持つ異色ビデオカメラマン
江夏由洋
兄弟で株式会社マリモレコーズを設立し、ノンリニアにおける映像技術、映像制作を中心に、最新技術を取り入れたワークフローを提案している。
鍋潤太郎
ロサンゼルスを拠点とするVFXジャーナリスト。
林和哉
映像プロデューサー/ディレクター。入口から出口まで全てのポジションを守備範囲にしている。最新技術が好物で、各種セミナー活動も豊富。
江口靖二
江口靖二事務所主宰。現在デジタルサイネージコンソーシアム常務理事などを兼務。
栁下隆之
写真家アシスタント、現像所勤務を経て、撮影機材全般を扱う輸入販売代理店で17年余り勤務の後に、撮影業界に転身。一眼カメラによる撮影を得意し、代理店時代に手がけたSteadicamや、スタビライザー系の撮影が大好物。
猿田守一
企業用ビデオ、CM、ブライダル、各種ステージ記録など撮影から編集まで地域に根ざした映像制作活動やCATV局などへの技術協力なども行っている。
オースミ ユーカ
映像ディレクター。企画、脚本から演出までジャンルを問わず活動。
土持幸三
1970年生。鹿児島県出身。俳優を経て渡米。LA市立大卒業・加州立大学ではスピルバーグと同期卒業。帰国後、映画・ドラマの脚本・監督を担当。川崎の小学校で映像講師も務める。
鈴木佑介
日本大学芸術学部 映画学科"演技"コース卒の映像作家。 専門分野は「人を描く」事 。 広告の仕事と個人ブランドでのウェディングがメイン。 セミナー講師・映像コンサルタントとしても活動中。
松本敦
映像クリエイター。企業VPからスポーツイベント撮影まで幅広く手がける。アクションカムやドローンなどの特殊ガジェット好き。
宏哉
フリーランス2年目の駆け出し映像屋さん。バラエティーから報道や空撮まで幅広い番組撮影をこなすテレビカメラマンであり、ダンスイベントから幼稚園お遊戯会収録まで請け負う街のビデオ屋さん。タイムコード・ラボ代表。Next-Zero.com管理人。
手塚一佳
CGムービー制作、ネットワークゲーム制作を得意とするデジタルデザイン会社アイラ・ラボラトリの代表取締役。
山下大輔
東京オフラインセンタープロダクトサポート所属。個人でもAdobe Premiere ProやAfterEffectsの勉強会を定期的に開催している。2017年よりアドビ公認エバンジェリスト「Adobe Community Evangelist」に認定。
柏原一仁
日本大学芸術学部写真学科卒、銀一株式会社海外商品部勤務。 銀一が世界中から輸入する写真・映像用品ブランドのマーケティング担当。静止画・動画・音声と様々な技術に翻弄される日々。好きな食べ物はからあげ。
曽我浩太郎
未来予報株式会社 代表取締役・プロジェクトデザイナー。新ビジネスに特化したリサーチ・コンセプトデザイン・コンサルティングを専門に行う。SXSW LLC.公式コンサルタント。著書『10年後の働き方「こんな仕事、聞いたことない!」からイノベーションの予兆をつかむ』が好評発売中。
井上晃
映像制作会社「有限会社マキシメデイア」代表、制作プロデューサー&キャメラマン。Facebookグループ「ATEM Tech Labo」、「Grass Valley EDIUS ユーザーグループ」を主催して、ATEMやEDIUSの布教に、日々勤しんでおるでよ。
石多未知行
クリエイティブディレクター、映像クリエイター、空間演出家。PMAJ代表、東京芸大 非常勤講師。空間演出やプロジェクションマッピングを中心に様々なメディアを使った企画演出を手掛ける。
奥本宏幸
大阪を拠点にしているフリーランスの映像ディレクター。演出・編集・モーショングラフィックをバランス良くこなす。フィンランドサウナが好きです。
安藤幸央
無類のデジタルガジェット好きである筆者が、SIGGRAPH ASIAやCESなど海外の注目イベントを紹介。
高野光太郎
Cosaelu株式会社 代表取締役 / 映像ディレクター ミュージックビデオ、番組オープニングタイトル、CM、劇場映画、全てをデスクトップで制作。
ヒマナイヌ
頓知を駆使した創造企業
駿河由知
中央区築地出身。マルチカメラ収録&配信ユニット「LiveNinja」メンバー。2006年より株式会社スタートライン設立。外務省、国連機関、国際NGOなどの国際会議やシンポジウム、企業イベントなどのライブ配信を担当
山本久之
映像エンジニア。フリーランスで映像設備のシステムインテグレーションと、ノンリニア編集に携わる。
ベン マツナガ
未来シネマ/ディレクター。ハリウッドでの大型映像制作、短編時代劇の自主映画制作を経て、現在は、映像を通じて人と人をつなぐことをテーマに様々な映像制作に取り組んでいる
河尻亨一
1974年大阪生まれ。雑誌「広告批評」を経て現在は実験型の編集レーベル「銀河ライター」を主宰、企業コンテンツの企画制作なども行う。デザイナー石岡瑛子の伝記「TIMELESS」(http://eiko-timeless.com/)をウェブ連載中。
茂出木謙太郎
株式会社キッズプレート代表。「楽しいInternetコンテンツ」をテーマに活動。現在VRの可能性をまさぐり中。CG-ARTS協会会員
稲田出
映像専門雑誌編集者を経てPRONEWSに寄稿中。スチルカメラから動画までカメラと名のつくものであればなんでも乗りこなす。
黒田伴比古
報道・ドキュメンタリーエディターでありながら、放送機器に造詣が深く、放送局のシステム構築などにも携わるマルチプレーヤー。
ヒラタモトヨシ
ファッションとテクノロジーを繋ぎイノヴェーションを生み出す事をライフワークとし、WEB/ライブメディア/高精細映像表現を追求。
猪蔵
いつも腹ペコ。世の中の面白いことを常に探っている在野の雑誌編集者。
須藤高宏
東京・国分寺市に於いて録音スタジオ「マイクロサウンド」を運営し各種録音編集に携わる傍ら最近では各種イベント配信音声を担当。
林永子
2005年よりサロンイベント「スナック永子」を開催。通称「永子ママ」
ViewingLab
未来の映像体験を考える有志の研究会。映画配給会社、映像作家、TV局員と会員は多岐に渡る
石川幸宏
映像専門雑誌DVJ編集長を経て、リアルイベントを中心とした「DVJ BUZZ TV」編成局長として活躍中。
山下香欧
米国ベンチャー企業のコンサルタントやフリーランスライターとして、業界出版雑誌に市場動向やイベントのレポートを投稿。
岡田智博
クリエイティブクラスター代表。メディアアートと先端デザインを用いたコンテンツ開発を手がけるスーパー裏方。
萩原正喜
米国コロラド州から、米国のデジタル放送事情からコロラドの日常まで多岐に渡るコラムをお届けします。
坪井昭久
映像ディレクター。代表作はDNP(大日本印刷)コンセプト映像、よしもとディレクターズ100など。3D映像のノンリニア編集講師などを勤める。
しらいあきひこ
カメラメーカー、ゲーム開発などの経験を持つ工学博士が最先端のVR技術を紹介。
秋山謙一
映像業界紙記者、CG雑誌デスクを経て、2001年からフリージャーナリストとして活動中。
今間俊博
アナログ時代の事例を通じ、教育関連の最新動向を探る。
金田浩樹
映画・テレビの映像制作を中心に、USTやニコ生等、ライブメディア各分野を横断して活動中。ジャンルや固定概念にとらわれない構成力と発想に定評あり。
伊藤裕美
オフィスH(あっしゅ)代表。下北沢トリウッドでアニメーション特集上映を毎年主催している。
UserReport
業界で話題の商品を実際に使ってみてどう感じたかを、各方面の様々な方々にレポートしていただきました。
System5 Labs
SYSTEM5スタッフが販売会社ならではの視点で執筆します。

トップ > コラム > 岡英史 > [岡英史のNewFinder]Vol.72 Panasonic AU-EVA1〜また欲しいカメラが登場した