txt:山下大輔 構成:編集部

みなさん。こんにちは!

今回はオーディオトラックミキサーのお話です。音声は欠かせない要素なので必ず作業工程の一つであると思います。これから何回かに分けて音処理についてお話していきたいと思います。

音の処理の順序

音の諸々の設定の前にPremiere Pro上で音の処理される順序はどうなっているのかをお話ししたいと思います。これまで未使用の機能もあるかもしれませんが、こんな機能もあるんだと振り返りに使っていただけると嬉しいです。

それでは適用順はこのような感じです。

1.オーディオゲイン

プロジェクトウィンドウでクリップを選択してメニューのクリップの中にあります

エフェクトコントロールを使わずに直接音のレベルを変更できる機能です。まずはここが最初の処理になります。

2.エフェクトコントロール内で調整できるエフェクト

タイムライン上のクリップを選択してエフェクトからオーディオエフェクトを適用

ここは比較よく使う機能かと思います。シーケンス上のクリップ自体の音のレンジを調整したりローカットなどをクリップごとに行うことができます。

トラック設定

3.プリフェーダーエフェクト

オーディオトラックミキサーのインサートの部分にオーディオエフェクトを適用しマウスを合わせて右クリックで常時できる

フェーダーの影響を受けずにエフェクトの適用量を固定できる機能です。

4.プリフェーダーセンド

インサートの下側にサブミックスなどを表示させ、マウスから右クリックで表示

複数のトラックに一気にエフェクトをかけたいときなどに使います。

5.ミュート

フェーダーの上にあるMボタンをクリック

音声を無音にしてチェックしたり。聞こえないようにする機能。タイムラインのミュートボタンとも連動しています。

6.フェーダー

オーディオトラックの音の上下をするつまみ

オーディオの大きさを上下の移動で調整してミックス調整することなどもできます。プレビュー用にフェーダーを上げたままにしたままだったりすることも多いので、書き出しの際には注意したい項目です。

7.メーター

最終的なマスター出力としても使うオーディオトラックではないオーディオメーター

最終的なオーディオのチェックなどにも使うメーターですがソロボタン、ミックスダウンボタンなどもトラックの種類によっては用意されています。

8.ポストフェーダーエフェクト

プリフェーダート同じ手順で出せる

フェーダーの動きに連動してエフェクトの適用量も調整されます。リバーブなどの加工系はポストフェーダーに変えておくとフェーダー調整時に残響感などが保持されます。

9.ポストフェーダーセンド

プリフェーダーセンドと同じ方法で表示できる

フェーダーの動きに連動してセンドで送ったサブミックスのエフェクトなども調整される機能です。

10.パン/バランスポジション

オーディオトラックミキサーのフェーダーの上側に表示あり

音の聞こえる向きを調整できる項目で、LとRをクリックしても一気に切り替えることができます。Lが左、Rが右から聞こえる音です。

トラック出力ボリューム

オーディオトラックミキサーを表示

11.オーディオトラックミキサーの左から右
12.オーディオトラックからサブミックストラック
13.マスタートラック

11~13は連動しているので一緒に説明しますが、まず各トラックで処理され、そのあとにサブミックスの処理、全てが終わったら最後にマスターの処理になります。オーディオトラックミキサーのインサートを使って音声を処理する場合はこの流れになるので注意してください。

という順序で処理されます。

ビデオエフェクトと同じようにオーディオエフェクトもかける順番を間違えてしまうと予想と違う結果になってしまいます。オーディオの処理される順番も確認していただければよりよい結果が出るのでこの記事がきっかけになれば幸いです。

ではでは~。

WRITER PROFILE

山下大輔

山下大輔

フリーランスの映像講師。Adobe Community Evangelist。アドビ製品でビデオ編集をどのようにやっていくか日々模索中。FacebookではAfter Effects User Groupの管理人として勉強会なども随時行なっている。