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[岡英史のNewFinder]Vol.76 カメラバッグ考察2018

2018-08-31 掲載

txt:岡英史 Photo:Takayuki Yagishita(LimeTec) 構成:編集部

カメラバッグの必要性

カメラが進歩している様にカメラバッグも進化している

Vol.73でも言及したが、カメラにはお金を掛けるが、その他の部分には予算の関係で後回し、もしくは代用品で済ませている方が意外と多い。特にフリーランスで活躍している若い世代の方やブライダルを専門にやられている方にその傾向が多く見られるように思う。その理由は前言通り限られた機材予算ということになる。カメラ等の機材はその性能を触れる機会があるがそれを入れるバッグ類は中々揃えにくい物の一つのようだ。

しかし、カメラを手に入れたら次に揃えるべきものは、レンズやLEDライトではなくカメラバッグだ。ただ入れて運ぶだけなら汎用のカバンでも良いだろう。しかしそれだとやはり何かアクシデント(落下等)時の中の機材を守れるかどうかのプロテクションに関しては疑問が残る。やはり専用のバッグはその辺が間違いないのだが、その中でどのカメラバッグを選べばいいか?これはもう財布の中身と好みの問題で良い。そんな中、ManfrottoからNAB Show 2018でも新製品展示されたバッグをお借りできたのでそのパッキング例も踏まえて紹介したい。

PRO LIGHT FASTTRACK-8 PL

ワンショルダータイプながらその収納力は大きい。左肩に掛ける様に背負うと非常に利便性が高い。収納はサイドからカメラを引き抜くタイプ真下の収納はストッパー付きなので安心だ

まずはPRO RIGHTシリーズの中でも小さいサイズに当たる、ワンショルダータイプのバッグだ。これはビデオカメラよりもミラーレスカメラでの運用に良いサイズだ。写真ではEOS 7D Mark IIとα6500を用いてみたが、EOS 7D Mark IIでギリギリ収納できるサイズと思っていい。α6500やGH5のサイズ感ならスペース的にゆとりが出る。

とはいえ、EOS 7D Mark IIクラスでも本体レンズ2本、クリップオンマイク、iPad mini等々、どちらかと言えばビデオグラファーがワンマン取材をする時の持ち物なら大体収納できるサイズ感だ。このバッグの優れている所はカメラストラップとショルダーストラップを同じ軸線上に持って来る事で、ハンディで撮るときの機動性が抜群に良い。この辺りのアイデアはビデオもカメラも扱う同社の強みだろう。

なかなか写真で表現しにくい部分では在るがカメラとバッグのストラップが同じ軸にある

PRO LIGHT CINEMATIC BACKPACK EXPAND

C100/300やFS5系を使ってる方はその独特な高さのあるボディのおかげで、収納時にハンドルを取り外したり横に寝かせて収納してる方も多いと思う。カメラを横倒しに収納するのはバッグ自体に無駄な空間ができ、ハンドルを取り外すのはワンショット撮ってすぐ移動の様なオープンロケではやはり使いにくい。筆者もその辺の面倒さは経験している。何か良いバッグは無いかと探していて見つけたのが、このバッグ中央部分がリトラ式のバッグだ。

最近のカメラ高がある大判センサーカメラボディにフィットするリトラタイプのバッグ 収納はバッグ自体の大きさから判断した予想以上に物が入る

ただ単に中央部分のマチで膨らむだけではなく、しっかりと内側から小さいクッション材で補強が入る形になっているので、この部分を飛び出して置いてもカメラ本体に打撃はほとんど伝わらないはずだ。この形式の良いところは、ロケ現場まではコンパクトに収納し収録開始をしたらカメラを運用状態のまま収納できるところだ。これならばロケ地を転々とする撮影でも機動性を損なう事はない。またその手の移動撮影を考慮してなのか、バッグ外側には三脚や一脚の取り付けスペースがある。FS5系を使ってる方には間違いなくお薦めしたい。

この様に脚類も綺麗にパッキングが可能だ リトラ部分を裏側から見る。補強は仕切りのパッドと同素材

ADVANCED befree CAMERA BACKPACK

PXW-X70やZ90を所有しているならこのバッグ一択でもOKだ

HDV時代A1JがDカメ(ディレクターカメラ)の名機と言われたが、PXW-X70/Z90は4K時代のコンパクト名機だ。このカメラの良い所はフルオートでもかなり撮れるところ。そして何よりもそのコンパクトボディは色々な現場で見かける様になった。

小型のローラーバッグとドッキングが可能。小型LEDライトならワンマンオペレートでも3灯をローラーバッグに詰め込んでロケに向かうことが可能になった

そして同じくコンパクトな三脚としてbefreeが挙げられるが、この2つを組み合わせると荷物に制限が掛かる海外ロケで威力を発揮する。しかしそのコンパクトすぎる筐体(カメラも三脚も)のおかげでなかなか上手くパッキングができないが、ついに専用品と言っても良い決定打がこのバッグだ。収納のアクセスは背面から、バッグの名前にもなっているbefree(モバイル三脚)はバッグサイドに綺麗に収納出来るようになっている。中国で開催されるBIRTV 2018にもこの組み合わせで持ち込んだ。

PRO LIGHT ROLLING ORGANIZER LW-88W-2

既に筆者はこの手のバッグを4年前から使用している。一度NABでのレポートでもその使用感をレポートしている。今回はそのマイナーチェンジによる後継機種だ。収納自体は前モデルと全く変わらない量を入れることができる。全体的に強度を上げた感じのマイナーチェンジだがハンドルの位置を変えて転倒しにくくしてあったり、背面にレール状の補強を入れることにより段差のある場所での移動がやりやすくなった。

三脚からカメラ、音声まで全てがワンパッケージで収納が可能

カメラ、音声、LEDライト、三脚、スライダー、スタビライザーまで入るのでブライダル、特にエンドロール系のカメラマンには一択と言って良い程おすすめしたい。またスライダーやスタビライザーを省けばそのスペースに前記したX70/Z90クラスのカメラなら2セットを積み込んでコンパクト2カメパッケージも可能。最近増えてきた企業系セミナー収録にバッチリ当てはまる。

総評

筆者のカメラバッグはプライベートでもManfrotto製品が多い。今回の製品と比べると外側の大きさは変わらず、むしろ若干コンパクトになっているが、中身は確実に収納スペースが増えた。緩衝パットが薄くなった訳ではなくこちらもむしろ逆にクッション性が増えた。

今回も収納を想定し機材を入れてみたが、全部のバッグがその予想を裏切り、まだまだ入るスペースがあった。カメラバッグは自分自身の機材の量と使い方で色々変わってくるので今回の試用レポートはその一部として見てもらい、カメラバッグをまだ持ってない方は参考にして頂き購入していただければ、カメラにとっても良いことだと思う。


WRITER PROFILE

岡英史 バイクレース及びF3レース参戦など、映像とはかけ離れた経歴を持つ異色ビデオカメラマン


[ Writer : 岡英史 ]
[ DATE : 2018-08-31 ]
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