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[土持幸三の映像制作101]Vol.37 絵コンテを活用した映像制作

2018-11-30 掲載

txt:土持幸三 構成:編集部

文章が苦手でも大丈夫!絵コンテで作品作りを

ドラマや映画を制作するときに必要な脚本。多くの脚本家が脚本を書くときに使用するのはワード系のソフトにテンプレートを設定したものか、汎用性があまりない脚本専用ソフトを使用する。海外で使われているようなセリフを喋ってくれたり、他の制作ソフトと連動するような専門機能がついたソフトは残念ながら日本にはない。

1コマずつ絵コンテを描いていく

現在、3校の小学校で行っている映像授業で実際に脚本を書くのは1校だけで、残りの2校は脚本に相当するものとして絵コンテを描いてもらっている。絵コンテでも充分に脚本の代りになるし、グループに別れて作業するため、グループ全体の作品に対するイメージの共有が図りやすいからだ。また、1コマずつ描く様式なので、各コマ順番の入れ替えや撮影日によって、その日はどの部分を撮影するのかを分類しやすいのも良い。

ただし、今までは絵が苦手だったら文章の説明でも良いと言って描いてもらっていたが、絵を描くのが得意な子は絵に集中してしまい、ストーリーを考えるまでいかず、絵を描くのが苦手な子は、そこで手が止まり、なかなか文章も書けないでいた。結果、グループ内の意思統一がなかなかできず、時間だけが過ぎ、撮影ができない状態になっていた。

簡単な絵コンテと、できた映像を見せた

そこで今年から、例として筆者が簡単な線で表現した絵コンテを描き、その絵コンテから創られた映像を見せるようにした。ストーリーを絵コンテにする方法と、絵コンテから想像できる映像を実際に見せて絵コンテの有効性を確認してもらい、絵コンテが作品を撮影するうえで必要であることを確認してもらった。その結果、飛躍的に絵コンテを描ける子供が増え、なおかつ絵コンテの重要さを気付いてくれたのか、撮影の時にも絵コンテを確認しながら撮影をしていた。今まではプレゼンの道具で撮影に行くのに必要なものと考えていた子供も少なからずおり、撮影の現場に絵コンテを持っていっていないことが多くあったので、この方法は成功といえた。

絵コンテ、記録用紙を持って撮影へ

今回はさらによく忘れがちなアップでの撮影をするように、アップの絵コンテも個別に描いてもらうように徹底したので、撮影した素材を見ると引き画とアップをきちんと撮影していたグループが多く、パソコンでの動画編集がさらに楽しいものになると予想している。

ハリウッドでは今でもストーリーボードアーティストという絵コンテでストーリーを表現する人々が活躍しているが、絵コンテを描くソフトも存在する。今でもごくごくたまにではあるが、時間があるときにはこのソフトを使って映像の流れを確認したり、ロケハンで撮った写真を並べ、そこにこのソフトに入っているキャラクターを並べ、そのシーンの雰囲気を確認したりする。これらの絵コンテソフトは脚本を専門に書くソフトとも連動して脚本からそのシーンの文章を脚本フォーマットのまま引用することができて非常に便利なものである。残念ながら脚本ソフト同様にこのようなソフトは日本ではない。

https://www.pronews.jp/pronewscore/wp-content/uploads/2018/11/tuthimochi_37_005s.jpg 絵コンテソフトの画面。他の制作ソフトとの連携も可能な優れもの
※画像をクリックすると拡大します

映像制作において、プロであれば絵コンテよりもまず脚本を仕上げるが、文章を書くことが苦手な子供達の場合、絵コンテを描いてもらう事は非常に有効であると思う。今の子供達は我々の頃と違い、はるかに多くの、種類も幅広い映像を見て育っているので、創りたい映像のイメージはボンヤリとできている。絵コンテによって彼等の頭にあるイメージを絵コンテに描き、それをパズルのように机の上に並べてストーリーを想像し、それぞれのシーンに何が必要かをあらかじめ確認することができる。もちろん、絵コンテはプロであっても非常に有効性の高いものであることに間違いはない。子供達の姿を見て、自分もサボらず絵コンテを描こうと思った。


WRITER PROFILE

土持幸三 1970年生。鹿児島県出身。俳優を経て渡米。LA市立大卒業・加州立大学ではスピルバーグと同期卒業。帰国後、映画・ドラマの脚本・監督を担当。川崎の小学校で映像講師も務める。


[ Writer : 土持幸三 ]
[ DATE : 2018-11-30 ]
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土持幸三 1970年生。鹿児島県出身。俳優を経て渡米。LA市立大卒業・加州立大学ではスピルバーグと同期卒業。帰国後、映画・ドラマの脚本・監督を担当。川崎の小学校で映像講師も務める。


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