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[土持幸三の映像制作101]Vol.43 映像同様「音」にもこだわりを

2019-05-31 掲載

txt:土持幸三 構成:編集部

「音」も映像を良くする重要な要素

映像制作に必要な機材についての質問で一番多いのは「どんなカメラを使ったらいいですか?」で、次はレンズについて。たまに三脚も聞かれる。しかし、「どんなマイクを使っていますか?」と聞かれることはない。

初めて映像を創る人にとって確かにカメラやレンズ、三脚は何を使えばよいのかを悩むかもしれないが、同様に音の事も気を使って欲しいと思う。創る作品にセリフがなくても音は映像をさらに良いものにする要素としてとても重要だ。これはカメラメーカーにもいえる事で、一眼レフやミラーレスカメラで音にも力を入れているなと思えるカメラは非常に少ない。

基本的にカメラに付いているマイクは運動会など前方の広い空間の音を録るように設定されているので撮影者がこの音だけを録りたい、という事をかなえる事は難しい。ただそれをある程度可能にするのが外付けマイクを装着するか、もしくはカメラで映像と音の両方を記録することをあきらめ、カメラは映像、音は別の録音機器を使用するかだ。一眼レフ等で使うように設計された外付けマイクはだいたいが指向性マイクで、決まった方向の音を録音する。

カメラのアクセサリーシューに外付けマイクを取り付ける

外付けマイクとは写真のようにカメラのアクセサリーシューに装着するものが一般的で、どれほどの範囲(角度)の音を録るかを設定できるものや、低域ノイズを抑制するローカットスイッチなどがついてあるもの、電源も電池が必要なものやカメラから電源を得るものなど様々であるが、筆者の経験では動画におけるセリフなどの音は1万円以下の安価なマイクでもカメラのマイクよりはかなり音がクリアに録れる。ただし、音源がマイクから距離があると(だいたい3m以上)、あまりカメラのマイクと変化が無いように感じる。また大きなマイクを取り付けることが出来るが、広角レンズをつけた時にケラレがでないように注意しなければならない。

外付けマイクにもいろいろと機能がある

外付けマイクでカメラが録る音を良くすると書いているが、筆者はカメラで録音した音はほとんど使わない。それはやはり外部のレコーダーで使った方が良い音が録れるからだ。フィールドレコーダーは近年特に新製品が増えてクリティが上がってきた製品で、レコーダーそのものに品質の良いマイクがついていたり、複数のワイヤレスマイクやショットガンマイクなどを組み合わせて確実に良い音が録れるような製品が安価で購入できるようになってきたことが大きい。

外部レコーダーにショットガンマイクなど複数のマイクをつなげて録音する

ただし、カメラである程度良い音が録れていないと編集時に外部で録音した音とシンクロさせる時に波形が見づらかったりするのと、もし万が一、外部レコーダーに何か不具合が起きた場合にバックアップとしてカメラで録音した音が重要になるので外付けマイクは常に使用している。この理由から外部レコーダーで録音したものと同じ音をケーブルをつないでカメラ側にも録音することはしない。

ただ、外部レコーダーで複数の音を録音する場合、編集時に波形だけを見てシンクロさせるのは面倒なので、カメラ側に録画開始のボタンを押したらビープ音を出せる機能があれば良いのにと思う。本来なら映像と音を合わせれる為にカチンコを使うべきなのだ。

しかし、デジタルになってファイル自体に目で見える情報がいくつも入っているし、映像にも音が入っているのでカチンコの必要性が薄く、筆者は短編の撮影時には使わない。ただもっぱら複数の音(トラック)をシンクロさせるためにカチンコの音は欲しいのだ。何かの警報音で代用も考えているが、まだ適当なものを見つけていない。

短編映像の場合は外部レコーダーを使い、カメラの音はバックアップにする。

一眼タイプのカメラの進化は早く素晴らしい。毎年のように新たな機能を持ったカメラが登場して以前のハイエンドな映画用カメラにしかなかった機能が供えつけられている。しかし録音の方でもフィールドレコーダーはじめマイクもどんどん進化している。映像制作に興味のある方は是非、録音の方にもカメラと同じく興味を持ってほしい。


WRITER PROFILE

土持幸三 1970年生。鹿児島県出身。俳優を経て渡米。LA市立大卒業・加州立大学ではスピルバーグと同期卒業。帰国後、映画・ドラマの脚本・監督を担当。川崎の小学校で映像講師も務める。


[ Writer : 土持幸三 ]
[ DATE : 2019-05-31 ]
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土持幸三 1970年生。鹿児島県出身。俳優を経て渡米。LA市立大卒業・加州立大学ではスピルバーグと同期卒業。帰国後、映画・ドラマの脚本・監督を担当。川崎の小学校で映像講師も務める。


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