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[土持幸三の映像制作101]Vol.55 ライブ演奏を録音する

#土持幸三の映像制作101

2020-09-16 掲載

txt:土持幸三 構成:編集部

用途に合わせたマイク選びを

映像の世界で、よくプロとアマチュアの違いは「音」だといわれる。カメラの性能が飛躍的にあがりその価格も大幅に下がった現在、確かにカメラから出る画においてはプロとマチュアの差というか、垣根は低くなったかも知れない。それに対して音はというと、マイクの性能が飛躍的に進化したとまではいわないが、カメラ同様、中国やオーストラリアからの製品も含め様々なメーカーが参入し、安価で高品質のものが増えている。

マイクは大きく分けてダイナミックマイクとコンデンサーマイクの2種類ある。ものすごく簡単に説明すると、前者が感度は低いが電源が不要で湿度や衝撃にも強く、後者は逆に感度は高いが電源が必要で湿度や衝撃に弱い。よって、多くの場合、録音する用途に応じてマイクを選ぶ必要があるのだ。

マイクは用途に合わせて様々なものがある

筆者が普段録音するといえば、大体は人の声だ。ドラマなどのセリフやナレーションなどがそれにあたる。あとは街中や自然などの環境音、これらの2つが録音する音であり、各メーカーがそれらの録音にと勧めているマイクを使用している。

しかし、今回初めて撮影とは別に演奏の音を録音することになった。ほんの数回、ライブ撮影をしたことがあるが音はすべてPAの方からラインで貰っていたので実際にマイクを使って演奏を録音したことはない。今後、さらなるライブ撮影の予定はなく、楽器録音などに向いたマイクを購入することは避けたいので、自分の持っているマイクと録音機材の組み合わせをチェックしてこの録音にのぞむことにした。

DR-70Dの内部マイクを初めて使った

筆者が持っている録音機材は2つ。TASCAMのDR-70DとZOOMのH4nProで、短編映画のように出演者が多い場合は4つのマイクを差して録音できるDR-70Dを、簡単なナレーションや環境音の録音は手軽なH4nProを使用している。今回のライブはドラムとアルトサックスの演奏で、全体の音とそれぞれの音を同時に録音したいため、どのマイクをどちらの録音機材に差して使うかをテストした。いや、実際にはテストしようとした。実は根本的なことをすっかり忘れており撮影のギリギリまで使用するマイクを決めることができなかったのだ。その理由は簡単で、電源の違いを忘れていたのだ。

H4nProは手軽に録音できる

マイクには2種類あると書いた。筆者が所持しているのはほとんどがコンデンサーマイクで電源が必要になる。ただ、主にカメラの上に取り付けるためのマイクはカメラがプラグインパワーに対応していれば、マイクの電源のことは忘れてそのまま使用することができる。

コンデンサーマイクには電源が必要

一方、撮影の際にブームの先に付ける指向性の強いショットガンマイクは、電池を入れるものもあればファンダム電源のものも多い。詳しくは説明しないが、このファンタム電源とプラグインパワーは電源として全く違うので互換性はない。それに気付かず普段ファンタム電源でつないでいるショットガンマイクのところに、一眼レフカメラに付けているオーディオテクニカのAT9941に差しても音が出ない。

ショットガンマイクはモノラルマイクでAT9941がステレオマイクだからいけないのかと思い変換アダプターを使ってもダメ。新しいアダプターを買ってきたりとドタバタして結局、原因が電源の違いだと気付くまで丸一日かかってしまった。ただ、AT9941は電池でも作動するので電池を入れるとDR-70DとH4nProでも問題なく使うことができた。

今回の録音では以前購入して使ったことのなかったダイレクトマイクも差して合計8チャンネルで録音し、一度も使用したことのなかったDR-70Dの内部マイクも使ってみた。録音した音を編集ソフトで8チャンネル並べてみると、それぞれのマイクの特徴が感じることができ、今後の使用方法にもアイデアが増えることとなり、失敗はあったが、やはり録音の世界も奥が深いと感じることになる良い機会となった。


WRITER PROFILE

土持幸三 1970年生。鹿児島県出身。俳優を経て渡米。LA市立大卒業・加州立大学ではスピルバーグと同期卒業。帰国後、映画・ドラマの脚本・監督を担当。川崎の小学校で映像講師も務める。


[ Writer : 土持幸三 ]
[ DATE : 2020-09-16 ]
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土持幸三 1970年生。鹿児島県出身。俳優を経て渡米。LA市立大卒業・加州立大学ではスピルバーグと同期卒業。帰国後、映画・ドラマの脚本・監督を担当。川崎の小学校で映像講師も務める。


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