街のビデオ屋がNABを初体験!

もう色んな所で今年のNABに関しては情報が出ているのでここでの報告は100%個人的な感想。個人的な感じでは、NAB=大きいInterBEE程度のイメージでしか無かった。どちらかと言うとNABで発表された物がInterBEEに登場するのでその方が全然面白いじゃないか!と思っていた。しかしこれは大きな間違いだ。実際のNABはこの想像を遙かに超えていた物だった!会場を見た瞬間に感じてしまった…。何故NABに行ったのか?しかも自腹で(笑)。

理由はFantastic4メンバーにさんざん虐められ…というのは冗談として、一番は某メーカーの方に誘われたこと。一介の街のビデオ屋にお世辞でもそんな言葉をかけてくれるという事は、何かあるのだろう…。この先も同じ様にライターの真似事をするなら行くべき!と無理矢理自分を納得させ参加した。

駆けつけ、ブース廻り30カ所

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とにかくNABの会場は広い。4日間フルに参加した。しかし全く足を踏み入れてないホールもある。今回はジャーナリストとして指定されたブースを優先的に回るのだが、後々考えると実は凄く効率が良かったように思える。とにかく広いので、目的なくぼんやり歩くのであれば、よく知っている人に指定して貰えるのはとっても楽だ。もしこれが何も無かったら4日間いてもセンターホールの一部しか見ていないかも知れない。

見所満載すぎの会場については、PRONEWSの特集記事を今一度復習してほしい。個人的に今回のNABで感じたことはDSLR系が一段落落ち着いて、単板ビデオカメラが多くなったと言うことだ。元々DSLRのオマケで撮影することに疑問も抱いていたがそれをやっと解消できるカメラがピンキリで出展されていると言うこと。その最高点は言うまでもなくSONY F65が登場。勿論ALEXA、REDONE、PMW-F3等々PLレンズ標準というのをキーワードでえらいことになっていた。その中でも注目したのは3Dリグ。勿論F3×2台と言う大型の物ではなくGO-PRO等の小型単焦点カメラを3連装して同じ映像を視差違いで同録すると言うスタイルが色んなブースで見ることが出来た。

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GO-PRO ×3連装

MIO3D

また変な物に100%一生懸命なのもNABの特色かも知れない。InterBEEではまずあり得ない位、ディテールにこだわった物が多かった。例えば荷物を載せるドリーに車好きなら堪らないシステム、4輪Wウィッシュボーン+油圧ディスクブレーキを搭載させたり、本物のフォードGT40を展示させたり(これF1展示より凄いこと)そんな所に何故本気に?と言う物が数多く見れて当にガジェット野郎には堪らない場所でもある。

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下手なレーシングカーより凝ってる

これ一体いくらするんだ?(筆者は、元F3ドライバー)

そう言えば一つ面白い物というか、正体不明の物を見つけたがSONYブースの裏側にひっそりとDSLR系の展示でαやVG10に見慣れないリグが付いていた。聞くと「アリ物を使っている」との事だがどう見ても見覚えのないリグ。それにも増してどう見てもSONY純正としか思えない程に形良くまとまっている。あれがInterBEE辺りに出てきたらEOS神話も終わるかも知れない。

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このスコープが怪しすぎる!

裏NAB=ドヤ顔!?

最後にもう一つ番外編として、紹介したいのは、NABでメーカープレゼン時にスピーカーが見せる「どうだ、この製品は!※」と言う顔。これがもの凄く特徴的で面白い。色々な場所でビデオを廻していたのでその素材確認の時に発覚した物が多いのだがそれを”裏NAB報告BEST10″として紹介しよう。

まずはこの人。PRONEWS編集長のである猪蔵氏。丁度ナブブラリの一コマなので見た方も多いだろう。最もドヤ顔と言うより…まぁこれ以上言うとこっちが抹殺され…。さて、BEST3の発表へ(笑)…。

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猪蔵氏のドヤ顔…

Black Magic Design CEOのドヤ顔!確かに魅力的な商品が目白押し!

まずは第4位は、Black Magic Design CEOのドヤ顔(上右写真)!そして第3位SONY SR-Master発表時の一コマ。内ポケットからSRメモリーを出すときのニヤケ具合が凄かった。第2位はPanasonic AG-3DP1発表時の一コマ(下右写真)。もう当に「ど~や~」って感じの満面の笑みと言うよりもう嬉しくてしょうがないってパフォーマンスが何回見ても面白い。しかし本当に嬉しそうな表情だ。

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ソニープレスカンファレンスより

パナソニックプレスカンファレンスより

今年のNABドヤ顔第一位は?とりあえずこの動画を見てほしいw。ある意味洒落にならないドヤ顔だったのでしっかり紹介したい。ドヤ顔はある意味商品に対しての自信の現れであるのだから!しかし第一位のドヤ顔はお見せできない…。本人に掲載を禁じられたのだ…。それでも知りたい人は筆者までご一報いただきたい。

総評

とにかくNABにはパワーがある。それは出展者は当然としてここに来るメディアや一般の方も全てが当てはまる。確かにアメリカには業務レンジというジャンルが無くハイアマチュアとプロの境が日本とは違いかなりはっきりしている。しかしその中でプロだからとかアマチュアだからとかの変な隔たりも無いのも事実。そして一番感じられるのは、どのメーカーが今年1年どのような方向性に持って行きたいのか?そして業界全体がどのように動いて行くのかが解ると言うことだ。これだけでも街のビデオ屋が行く意味があると思う。フリーランスで動いている技術者にはやはり最新の技術は目で見て覚えておくべき物だと思うので、もし迷っている同じレンジの技術者が居るなら是非行くべきだと断言する。

WRITER PROFILE

岡英史

岡英史

モータースポーツを経てビデオグラファーへと転身。ミドルレンジをキーワードに舞台撮影及びVP製作、最近ではLIVE収録やフォトグラファーの顔も持つ。