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[GDC2010 レポート]プラットフォーマーからの基調講演がない稀な年

2010-03-23 掲載

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GDC開催。プラットフォーマーからの基調講演がない稀な年

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会場のMoscone Convension Center
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シド・メイヤー氏の講演が今年のGDCのメイン基調講演となった。メイヤー氏は「Civilization」シリーズなどで知られ、GDC 2008のGame Developers Choice Awards にて生涯功労賞を受け取った伝説のゲームデザイナー

ゲーム開発者向けのカンファレンス「Game Developers Conference2010(GDC2010)」が3月9日から13日までの5日間、米カリフォルニア・サンフランシスコで開催された。会場は昨年同様、市内にあるMoscone Convension Center(モスコーニ)。

GDCの始まりは、1980年代に一世風靡をしたゲームデザイナー、クリス・クロフォード氏がサンノゼにある自宅で知り合いのデザイナー達を集めて行った会合が始まりだと言われる。現在は毎年1万人以上の来場者がある、ゲーム業界において最大級のイベントとなった。

GDCでは、ゲーム業界関連者達がレクチャーやパネル、ワークショップ、ディスカッションといった形式で技術の発表を行い、そのセッションの数は毎年300を超える。GDC開催二日間は、特定のテーマを対象に終日かけて行われるチュートリアルとサミットが実施され、また3日目からは、GDCエキスポとしてテクノロジ関連企業と雇用募集をする企業達がブース出展をする。

今年のイベント自身の傾向をみてみると、全体的には、来場者数がアップ。昨年の記録17,000人を上回る18,250人となった。会場のモスコーニは、道路を隔てて3つの建物(North、South、West)があり、どの建物も使ってイベントが行われていたが、今年は最大規模のWestをカットした。2008年はMicrosoftのジョン・シャパート氏、2006年と2009年は任天堂の岩田聡氏と、開催3日目には、例年ビックプラットフォーマーから基調講演者を迎えるのだが、今年はそれがなく、話題のトーンが下がってしまった感があった。また日本人の講演者数が激減。

昨年15名の日本人講演者がいたが、今年は7名で留まった。ソーシャル&オンラインは2日間で40近いセッションが開催され(つまり30分毎に次のセッションが開催されるという数の多さ)、またfacebookからサミット基調講演があるなど、今までのGDCにはなかった新たなゲーム分野の大きな展開が予期される。2010年中にGDCは今回のオリジナルのイベントのほかにベースを他国に移し、カナダ、ヨーロッパ、中国そしてオンラインでイベントを開催する予定だ。 

今年のセッションは400以上もあり、同じ時間軸に26ものセッションが走るため、受講したいセッションが重なってしまうことも度々だ。筆者は出展社側でもあったため、体力的に1日3-4セッションを受講するので精いっぱいだったが、記憶に残る日本人講師によるセッションのいくつかを簡単に紹介したい。

SCE、PS3向け「PlayStation Moveモーションコントローラ」を発表

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噂のPlayStation Moveモーションコントローラ

GDCでは毎年何かしらのビックなニュースが貴重講演で発表されているが、今年はプラットフォーマーからの基調講演がなかった部分、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のプレスカンファレンスで発表された「PlayStation Move」が一番話題になっただろう。現地時間3月10日の夕方、SCEが開催したプレスカンファレンスでは、オープニングで登壇したSCE World Wide Studio Presidentの吉田修平氏よりPLAYSTATION 3(PS3)向けの入力デバイス「PlayStation Moveモーションコントローラ」が発表された。 

これは昨年、ロサンゼルスで開催されたE3 2009で「プレイステーション・モーションコントローラ」として発表された、Wiiリモコンと同じ片手持ちの動作検知型のコントローラだ。このスティック型コントローラの中には、3軸の加速度センサ(accelerometer)、3軸のジャイロスコープ(gyroscope)と地磁気センサ(terrestrial magnetic field sensor)が内蔵されている。このコントローラが優秀なのは3次元空間の絶対座標が検知できる点だ。PS3用のUSBカメラ「PlayStation Eye」と組み合わせると、xyz 3値の絶対座標を得ることができる。カメラはPlayStation Moveモーションコントローラの先端にあるボール型のライトを検知してz座標を割り出すという。

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ソニー・コンピューターエンターテインメント・アメリカから、PS3の3Dゲーム制作について1時間セッションがあった

このライトの色を変えることで複数のプレイヤーを識別し、各々のモーショントラックができる仕組みにもなっている。 先述した「Wiiリモコンと同じ」というのは、実はこのモーションコントロール技術は任天堂と同じサードパーティAiLive社のミドルウェアを採用している。「PlayStation Move」の発売は2010年秋を予定(米国内)しており、PlayStation EYEカメラデバイスが一緒になったスターターパッケージを100ドル未満で販売するという。

ちなみにプレスカンファレンスでは、SCEA Senior Vice President兼Marketing and Playstation NetworkのPeter Dille氏よりPS3の展望について語られた。「God of War III」をはじめとした合計12タイトルが公開され、「KILLZONE2」と「UNCHARTED2」の2作品が大ヒットを記録したと告げた。世界的な経済危機でゲーム産業も影響を受けた中、プレイステーションプラットフォームは2008年度よりも50%近くソフトウェアセールスを伸ばしたという。

DSC02360.JPG AiLive社のミドルウェア。エキスポでの当社ブースでは、ベースのモーション認識・追跡ミドルウェアLiveMove2が紹介されていた。近々、エマージェントゲームテクノロジー社のゲームエンジンGamebryo LightSpeedに対応するという
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WRITER PROFILE

山下香欧 米国ベンチャー企業のコンサルタントやフリーランスライターとして、業界出版雑誌に市場動向やイベントのレポートを投稿。


[ Writer : 山下香欧 ]
[ DATE : 2010-03-23 ]
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