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[GDC2011]Vol.02 GDCでも目立つ日本人の活躍とは?

2011-03-18 掲載

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普遍的な面白さをもつ『パックマン』

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パックマンの生みの親、岩谷徹氏

開催25周年を迎えたGDC 2011では、特別企画として「Classic Game Postmortem」という、巨匠開発者達が往年の名作を振り返るセッションが会期中に開催された。Postmortem(ポストポーテム)とは、プロジェクトが終わったあとの事後検証という意味。講演には10セッションが設けられ、開催3日目には岩谷徹氏による『”How to Create a Good Game – from my experience of design Pac-Man(パックマンのデザインした経験による、いいゲームの作りかた)』の講義が行われた。『パックマン』は昨年30周年を迎え、2005年には”もっとも成功し たげーム機”としてギネスブックにも載るなど、国内外で高い人気を集めている名作。30年前に登場したパックマンだが、会場にいる人たちで知らない人はいないはずだ。岩谷氏は、ナムコにて『パックマン』を開発した一人者。現在、バンダイナムコゲームスのフェローであり、また東京工芸大学のゲーム学科の教授。これまでにも幾度かGDCで招かれた日本人常連講師のひとりだ。演台に立たれての講義に非常に慣れている様子、受講者たちをひきつける魅力的な話術をもたれている。

至れり尽せりゲームの『パックマン』

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史上初公開となった貴重な手書きのデザイン案

最初に岩谷氏から出たものは、『パックマン』のゲームデザインのコンセプトだ。なぜパックマンが生まれたのか。それは、女性向けのゲームを開発しようということだった。30年前でゲームといえば、ゲームセンターで遊ぶのが主流だった。そこで女性もゲームセンターで遊べるアーケードゲームを登場させたかった、という。女性に受け入れてもらうために、女性の好きなことを考えた。そこで思いついたのが”食べる”という行為。そこで、”食べる”という動詞でゲームを考えたのだという。英語名は「Pac-Man」だが、「パクっと食べる」が本来の由来。「人の心にどうやって訴えかけるかが大事パッと見てゲームの目的がすぐにわかることが肝要」と語る。ゲームは「アイデアは勿論、そしてビジュアル、アルゴリズムが大事」とし、「一度ゲームオーバーになって再開するときは、難易度を下げる」、「クッキーを食べると、逃げる立場から追う立場に転化する。これがプレイヤーには気持ちいい」とプレイヤーへの配慮を語り、「やさしい設計を至るところに尽くしています。これを日本語で『いたれりつくせり』と言います、わかりますか?」と会場に問いかけた。

ファンファースト~ゲームは楽しさが1番

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岩谷氏の指針でもある「ファンファースト」

岩田氏は、持参したバインダーから何やら紙をぱらぱらめくり、「これが『パックマン』の企画書の原本です」と手書きの企画書を披露した。実は世界初公開です、と告白してスライドに大きく写されたものには、「最初はないアイデアがどんどん追加されている。皆さんも付け加えたり、加えたりしていってください」と、発想を柔軟にすることが大切だと言及した。岩谷氏は、最近のゲームを「パッと見でゲームの内容がわからないことが多く、操作が複雑」と評価し、そしてお馴染みの持論「ファンファースト(ゲームは楽しさが1番)」であることを改めて訴えた。「『パックマン』はとてもシンプルなゲーム。シンプルなだけだと飽きてしまう。大事なのはプレイヤーの気持ちを考えること。 プレイヤーが嫌だと思うことを避けよう。勿論危険なことにも遭うが、ちゃんとクリアすると難易度が下がってとても気持ちよくプレイし続けられる。そういうゲームであることが、『パックマン』が30年間生きてきた理由です」と語った。

そして、「『パックマン』 のゲームデータは何バイトだと思いますか?」と会場に質問した。答えは24キロバイト。今の多くのゲームデータはほとんどがグラフィックス。ゲームのルールのデータサイズは少量で済むという。「そこが凄く大事です。『パックマン』に限らずいろいろなゲームの要素を分解して、なぜこの要素がフィーチャーされているのか、なぜこのレベルデザインなのかを研究することが大事です。ぜひそのようなゲーム開発を皆さんもしてください」と結んだ。さて、『パックマン』の今後は?岩谷氏は『歌うパックマン』を考えているという。

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WRITER PROFILE

山下香欧 米国ベンチャー企業のコンサルタントやフリーランスライターとして、業界出版雑誌に市場動向やイベントのレポートを投稿。


[ Writer : 山下香欧 ]
[ DATE : 2011-03-18 ]
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