AJA Video Systemsワールドツアー開催!

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日本初上陸のKi Proを見ようと多くの参加者

左:John Abt氏(AJA CEO &Founder) 右:JohnThorn氏(AJA Product Manager)

AJA Video Systems社はNAB2009において発表した新商品の日本での発表会が6月4日2回にわたってアップルジャパンにおいて開催された。今回の発表では、3GSDI対応になったKONA LHi、Hi5-3GおよびHDP2とモニターインターフェースIo Expressなどが発表されたが、やはり一番の注目は、Ki Proである。Lens to Post(撮影から仕上げまで)を体現する名機の予感だ。また実機は日本初上陸となるので注目も高い。今回は、CEOであり創業者であるJohn Abt氏自ら参加するなど、日本マーケットへの期待は大きい。日本マーケティング担当Eric氏のリードにより、プロダクトマネージャーJohnThorn氏がデモンストレーションをおこなった。さらに終了後のQ&Aでは多くの質問が続いたことが印象的だった。

編集部ではそんな魅力を伝えるべく、深くKi Proを掘り下げてみた!尚、6月22日アップルストア銀座のイベントや、25、26日アップルジャパンが開催するFinalCutのイベントでも見ることができる。


John Abt氏 AJA Video Systems社CEO &Founder

まさに軽くて、簡単でもパワフル!

Ki Proは、HD/SD SDIやHDMIのほか、アナログコンポーネント入力、IEEE1394インターフェースを備えたレコーダーで、ビデオカメラと接続することで、Apple ProRes 422コーデックで記録することができる。記録媒体は専用のリムーバブルストレージモジュールまたはExpress Card/34のフラッシュメモリーカードで、リムーバブルストレージモジュールには、250GB のハードディスクタイプが標準で付属するほか、オプションでSSDモデルが用意されている。

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また、ハードウェアによるアップ/ダウン/クロスコンバート機能が搭載されており、DVやアナログコンポーネント、SD SDIなどのSDカメラからの信号をHDフォーマットで記録したり、1080i to 720P、720P to 1080i、720P to 1080PsFといったHDフォーマット同士もリアルタイムで変換記録することができるので、ほとんどすべての(アナログコンポジット以外)カメラに対応することができるほか、記録フォーマットの選択も幅広く対応することができる。

AVCHDやHDVなどで記録するカメラでは、記録メディアの信頼性などにより、バックアップの需要が少なからずあり、そうした需要に応えた製品もいくつか発売されてはいるものの入力がIEEE1394やSDIなど単一のものが多く、フレキシブルにカメラに対応することができなかった。Ki Proは、こうした入力のほか、最近の小型ビデオカメラに装備されていることが多くなってきたHDMI入力にも対応しているのは魅力だ。

カメラの撮像部分の性能がよければ、Ki Proにより、カメラ本体の記録よりも高画質な記録も充分に見込める。また、LIVE VIEW機能を備えたニコンD90やキヤノンEOS 5D Mark IIといったデジタル一眼レフカメラと接続し、高画質なビデオカメラとして使用できる可能性も出てきた。

記録媒体は専用のリムーバブルストレージモジュールかExpress Card/34のフラッシュメモリーカードで、リムーバブルストレージモジュールには、FireWire 800のコネクターが装備されているので、MacやPCに接続すれば、ストレージディバイスとして認識し、撮影からプレビュー/編集などシームレスな運用が可能だ。Express Card/34フラッシュメモリーカードは、店頭などで見かけることはまだ少ないものの、すでにメジャーなメーカーを初めとしてほとんどのメーカーが発売しており、容量も32GBや64GBまであり、AJAでは動作確認済みあるいは推奨メーカーという形でサポートすることになるだろう。

コントロール系は、パネル面のほかEthernetコネクターとWi-Fiにより、WebブラウザやiPhone経由で、ビットレート設定やトランスポートなどの各種コントロールが可能なほか、RS-422やIEEE1394、LANC、AJA Lens Tapからのマシンコントロールもサポートしている。ただ、初期出荷時にどこまでサポートされるかは未知数とのことで、おそらく動作検証など間に合わない部分があるようだ。このあたりは、購入後もファームウェアのアップデートで対応するとのことである。ちなみに、AJA Lens Tapというのは、レンズとカメラを接続するケーブルを分岐して、レンズグリップのRECボタンでKi Proの録画スタート/ストップを行うもの。

operator_side_lg.jpg ■Ki Proの主な仕様
  • 本体に搭載されたリムーバブルストレージモジュール、またはExpress Card/34のフラッシュカードを利用した数時間の録画が可能
  • フル解像度(HD/SD)10bit 4:2:2、Apple ProRes 422コーデックでのネイティブ録画を実現
  • プロプライエタリな映像圧縮方式の橋渡しを可能にするApple ProRes 422録画
  • SDIおよびHDMIを利用したデジタルカメラとの接続、アナログコンポーネント入力でのアナログカメラとの接続が可能
  • 10bit品質でのリアルタイムアップ/ダウン/クロスコンバータを搭載
  • カメラとKi Proでの同時録画によるクライアントレビューの拡大
  • Ki Proを利用することによって、既存カメラの最新ワークフローへの対応を実現
  • WiFiおよびEthernetポートを搭載し、iPhoneやPCのWebブラウザから各種コントロールが可能
  • Ki Pro HDDストレージモジュール(250GB)、ACアダプタが標準で付属
  • 3年間のメーカー保証
  • 価格:558,000円(税抜)
  • 出荷時期:2009年6月より出荷開始予定
■オプション
  • Ki Pro HDDストレージモジュール[Ki Proのストレージを拡張するためのオプションカード]価格:43,800円(税抜)
  • Exo-Skeleton[三脚とカメラの間に本体をマウントするためのパーツ]価格:86,800円(税抜)
  • Ki Pro Rod Accessory Kit[Exo-Skeleton用にエンドプレートを提供するオプション]価格:42,800円(税抜)
  • Ki AC Adapter 価格:13,800円(税抜)

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