RED Rocket初見参!

DSCN2896.jpg
デモンストレーションが開催された西華産業デモルーム

さる8月6日、東京・大手町の西華産業デモルームにおいてRED ONEユーザー向けのRED Rocketデモンストレーションが行われた。

RED Rocketは、RED ONEで記録された4kのRAWデータをR3Dファイルから直接レンダリングすることなくリアルタイムで再生可能なボードで、これまでRedCineやRED Alertのウィンドウ内でプレビューしていた画像をROCKETcineXというRedCineとRED Alertをミックスしたようなアプリケーション上からDVIやHD-SDI出力するとともにQuickTimeやDPX、TIFFといったファイルへの書き出しを高速化することができるようになった。これにより、モニタリング環境が充実するとともに、より快適な作業を行えるようになる。

625redrocket.jpg

RED Rocketの基板。右上2ヶ所にSDI出力コネクターがあり、ここからスロットのパネルを介して外部に出力される

RED Rocketは、PCI Expressタイプのボードで、x16を使用するが、今回のデモンストレーションを行うにあたって、西華産業がテストした結果、MacProのx4でも動作したという。ただ、今後のバージョンアップなどを考慮するとx8レーンを使用するのが安全のようだ。

なおRED Rocketは、Mac OS上からはビデオボードとして認識され、ROCKETcineXのRocketSetupから以下のような設定が行えるようになっている。

  • 4096×2304:23.98/24/25
  • 4096×2048:23.98/24/25/29.97
  • 3840×2160:23.98/24/25/29.97
  • 3072×1728:23.98/24/25/29.97/30
  • 3072×1536:23.98/24/25/29.97/30
  • 2048×1152:23.98/24/25/29.97/30/50/59.94
  • 2048×1024:23.98/24/25/29.97/30/50/59.94

ボードからの出力は、DVI×4で、最大RED 4kHDサイズである3840×2160およびHD-SDIデュアルリンクでは1920×1080となっている。また、マニュアルによると以下のような信号フォーマットがサポートされることになっているが、現在のバージョンでは未対応の部分もある。今後のバージョンアップで対応してくるものと思われる。

  • HD-SDIシングル:8/12bit
  • HD-SDIデュアルリンク:8/10/12bit
  • カラーモード:YCbCr2:2:2、RGB4:4:4
  • タイムコード:VITC
  • オーディオ:エンベデッドオーディオ48kHz/24bit

アプリケーションはROCKETcineX

DSCN2898.jpg
REDRocketのアプリケーションソフトROCKETcineXのGUI

なお、現状ではDVI×4による4kとHD-SDIデュアルリンクによる2k出力が確認されており、オーディオとVITCの確認はできていないとのことであった。また、RED ONEの4kは、フレームレート23.98、24、25となっており、対応するモニターを選ぶ必要がある。

アプリケーションであるROCKETcineXは、RED Alertでは単一クリップしかできなかったバッチ処理機能やProRes4444、LT、PROXYがサポートされたが、RSX形式での保存やプロジェクトの保存が現在のバージョンではサポートされていない。また、PCモニターか外部モニターのどちらか一方のみの出力となっており、作業中は切り替えて使用する仕様だ。

DSCN2866.jpg DSCN2871.jpg

PCモニターか外部モニターのどちらか一方のみの出力となっており、作業中は切り替えて使用するようになっている

MacProに装着されたREDRocket。基板上にはDVIのコネクターが2個あり、SDIは基板からスロットパネルを使われている。SDI出力を使用する場合は2スロットを占有することになる

今回西華産業が動作環境を行ったマシンのスペックは以下のとおり。

  • CPU:IntelXeon2.26GHzQuad-Core×2
  • メモリー:8GB
  • システムディスク:640GB(7200rpm、SATA)
  • データディスク:1TB×3(RAID0、7200rpm、SATA)
  • グラフィックス:NVIDIA GeForce GT 120/512MB
  • OS:Mac OS X 10.5.7
  • Quick Time:7.6.2

RED Rocketの価格は78万円(SDIコネクターパネル付き)ですでに販売開始されている。なお、今回開催された東京を皮切りに、8月17日に福岡、その後大阪、札幌でも開催が予定されているが、スケジュールは未定となっている。

  • 問い合せ先:西華産業株式会社・東京営業第二本部 営業第三部 デジタルイメージングチームTEL03-5221-7119
  • E-mail; di@jp.seika.com
  • URL:http://seika-di.com

WRITER PROFILE

編集部

編集部

PRONEWS編集部による新製品レビューやイベントレポートを中心にお届けします。