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[Vegasで始めるBlu-rayのイロハ]Vol.03 高品質ブルーレイを作るために

#Blu-ray #Vegas Pro #Vegasで始めるBlu-rayのイロハ

2010-07-31 掲載

高品質ブルーレイができるまで

さていよいよ高品質ブルーレイを作っていく。ブルーレイとはハイビジョン映像を長時間収録できる大容量ディスクというだけの物で要は書き込むデータ次第で良くも悪くもなる。最近は主要NLEソフトから初心者用のソフトまで、ブルーレイディスクへの書き出しが可能にはなってきているが、そのデータのクオリティを細かく設定できる物はほとんどなく、中には全く設定できない物もある。もちろん高品質にすればするほどデータはそれだけ大きくなり収録可能時間は減る。そういう意味でおそらく一般的な映画(2時間程度)が収録できる程度のクオリティに抑えられている。大体が15Mbpsから20Mbpsの映像と48KHzの音声、高品質の物でも25Mbpsといったところだ。だがブルーレイの規格にはもっと余裕があり、最近の一般的なプレーヤーの能力からみても映像40Mbps、音声192KHzの再生は可能だ。(注意:すべてのメーカー、機種を検証したわけではありませんので動作を保障する物ではありません)

bl0301.jpg

前回報告した通り、撮影の時点で目的は明確で47Mbps前後のEOSムービーとレコーダーで別録りした96KHz/24bitの音声を極力変換せずそのまま高品質BDRに繋げたい。そこで激重EOSムービーをネイティブ編集ができるベガスプロの出番となるわけだが、最初にプロジェクトのプロパティーを決めておきたい。実はベガスは後からでもプロジェクトの設定を変えられる事が特徴の一つだが、今回は先に決めておく。

bl0302.jpg

カメラマイクで撮った音声は48KHzなんだが96KHzに設定したタイムライン上でも自動的に同期をとってくれるので、後から読み込む96KHzの音声と同期を録る事も変換することなく簡単に行えるだろう。ただしこの作業は緻密に合わせておかなくてはいけない。始めは両方の音声を同時に鳴らし、位相のズレがないようにチェックしながら合わせる。ベガスではフレーム単位より細かく、サンプル単位で素材の位置を決められるので、必ずぴったり合う位置に持って行けるはずだ。

bl0303.jpg

編集を終えたらBDR用ファイルを書き出す。今回はこれが最初で最後の変換となる。期待は高まるのだが、ここで問題が発生した。激重のEOSムービーをネイティブで編集を進める内にだんだん動きが悪くなってきてはいたのだが、テキストを入れたりマルチ画面を作ったりした時点でエラーが連発、ついにはソフトが落ちてしまうようになった。さすがにここら辺りが限界のようなのでこの時点でレンダリングを試みたがもうそれも不可能。部分レンダリングさえ無理な状態に陥ってしまった。

こうなってはプロジェクトをダイエットさせるしかない。長さを区切ってそれぞれ別名のプロジェクトとして保存し、更に忘れてはいけないのがタイムラインだけではなくプロジェクトメディアとして読み込んでいる物も使っていないクリップは削除しなくてはいけない。こうなる事が分かっているなら最初からこまめにプロジェクトを区切り、その度に書き出しておくべきだった。また込み入った編集やエフェクトが必要な箇所はMXF等の高ビットレート/低負荷変換して作業するという事も考えた方がいい。

いずれにしても現時点ではギリギリの作業なのでユーザーそれぞれの環境に応じて合理的な作業方法を考えておく必要がある。しかしここで諦めてプロジェクト全体のクオリティを下げてしまうのはもったいない。事実、私も最終的には問題を乗り越え、高品質BDRの製作に成功しているのだから。

ブルーレイに書き出す2つの方法

VegasProからブルーレイに書き出す方法は二つある。1つはタイムラインから直接書き出す方法だが、この方法はメニューや複数の映像を書き込む事はできない。もう1つは一度ファイルを書き出して、付属のDVDアーキテクトというオーサリングソフトで読み込んでから書き出す方法。もちろんこちらはオーサリングソフトなのでメニューやシナリオの構成も可能だ。どちらにしてもそのクオリティを設定する画面でテンプレートを選ぶ訳だがここで一工夫が必要なので詳しく説明しておこう。今回の目標としている40Mbpsの書き出しプリセットはデフォルトでは搭載されておらず、初めだけ自分で作る必要がある。このテンプレートを作るのはファイルメニューの『レンダリング』を実行する過程で行う。

bl0304.jpg
  1. ファイルの種類でMainConcept Mpeg-2を選ぶ。
  2. テンプレートで一番高画質なBlu-Ray 1920×1080 60i 25Mbpsをとりあえず選ぶ。
  3. カスタム設定を押し、詳細を設定し直す。
  4. ビデオ品質スライダを最高にする。
  5. ビットレートを固定にし、25,000,000 を40,000,000に打ち変える。
  6. 適当なテンプレートの名前を付けて保存しておく。
bl0306.jpg

一度こうしておくと、今後はタイムラインから直接BDRに書き出す時でも、このテンプレートを選ぶだけで40Mbpsの書き出しが可能になる。それだけでいいのなら「ツール→ディスクへの書き込み→BD-R」でタイムラインから直接書き出しとBD-Rのプリントをしてくれるのだが、残念な事にMainConcept M-pegのサウンド設定には最高48Khzまでしか用意されておらず、結局96Khz以上のBD-Rを作るには映像と音声(96Khz/24bit の.wav)を別々に書き出しておいて付属のDVD Architectで組み合わせるしかない。

bl0307.jpg

もうここまで来ればゴールは見えたも同然。DVD Architect に適当なメニューを作って素材を乗せてディスクのプロパティを40Mbps / 96Khz / 24bitに設定してディスクの作成を押すだけ。途中上記のようなエラーメッセージが出ても無視して次へ進んでください。問題なく焼けるはずだ。

検証ディスクをお譲りします

実はこれに平行してApple FinalCut Proでも同時にBlu-Rayを作ってみた。

  • EOSムービー(47Mbps / 48KHz)↓
  • ProRess422(17Mbps)↓
  • FCPで編集後、タイムラインから直接BD-Rへ書き出し(設定画面がないためbpsは不明だが、おそらく15〜20Mbpsの間、48KHzだと推測される)

内容は同じで今回撮影した蒸気機関車と4本のクラシックレンズでモデルの顔を撮影し、その質感の違いを比較したもの。この二枚のBD-Rを見比べてみたい方には、有料にてお譲りします。ご希望の方は「検証BD-R希望」とメール(こちら)までご連絡ください。


WRITER PROFILE

ふるいちやすし 自身で脚本、監督、撮影から編集、音楽までもこなすマルチプレーヤー。


[ Writer : ふるいちやすし ]
[ DATE : 2010-07-31 ]
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