ソニーは、新製品HDVカムコーダー HVR-Z5Jを12月頃に発売することを決定した。 発表になったばかりのHDVカムコーダーHVR-Z5J。初代のHVR-Z1Jの本体サイズとほぼ同等ながら、その機能はレンズ交換式のHVR-Z7Jとほぼ同等となっている。 これまでのカールツァイスレンズではなく、同社のデジタル一眼レフカメラαシリーズにも採用されているGレンズから同社の独自技術をベースに開発したGレンズを搭載している。 HVR-Z7Jと比べ、レンズ交換はできないものの、搭載のレンズは広角側が35mm換算で29.5mmとこれまでの同社のHDVカムコーダーの中では、群を抜いた広角寄りになっている。 これまで、広角に強い小型カムコーダーといえば、パナソニックの独壇場だっただけに、その牙城を崩せるモデルになるやも知れない。 またレンズ操作部はHVR-V1Jの操作性同様3リング方式となっている。ズームはメニューの設定でハイスピードズームの設定が可能になっている。キャノンのXHA1/XHG1同様に瞬間を狙うなど高速ズームを必要とする場合には威力を発揮するだろう。ただし、電子式モーターを高速回転させるため、駆動音は大きくなる。音声収録に気を配る必要があるだろう。 アイリスリングはメニューの設定でリング回転方向の正逆を設定できる。こちらもHVR-V1J同様EXPOSUREモードを搭載している。通常の開放?クローズ間のアイリスリングとして機能させるほか、EXPOSUREモードでは、アイリス開放より先はゲインアップするなど、同社の民生機の明るさダイヤルと同様に機能させることが出来る。 本体の操作性としては、グリップ部の通常PHOTOボタンが配置されている部分が、7番目のアサインボタンとなっているなど更なるユーザビリティ向上がなされている。本体の重量感は、HVR-Z1Jとほぼ同等といえるだろう。重心もそれほど偏った感が無いので、安定した運用ができそうだ。 その他HVR-Z7Jに付属していたメモリーカードレコーディングユニットHVR-MRC1Kがオプションとして単体発売される。HVR-Z5J の背面はHVR-Z7Jと同様の構造なので、バッテリーを装着した上にメモリーレコーダーユニットをダイレクトに接続できる設計になっている。 ちなみにHVR-Z5Jにはベースとなる民生モデルHDR-FX1000も発売が予定されている。 メモリーレコーダーユニットをダイレクトに接続できず、アクセサリシューに取り付ける必要がある点や、キヤノンコネクタのオーディオ入力がステレオミニジャックになっているなど、廃されている機能もあるものの、基本性能はHVR-Z5Jと同様のスペックを持っている。 また、HVR-Z1Jも併売されるとのことで、ユーザーからすると、CCDならばHVR-Z1J、CMOSならばHVR-A1J/V1J/Z5J/Z7J/S270Jの中から使用環境に応じた最適なモデルが選択できる。