米国でデジタル・ビデオ・レコーダー(DVR)として最大のシェアを持っていたTivoだが、近状会員数は減る一方で、昨年度は61万人以上の会員者数を失っているという。

TiVoは昨年度の業績結果として、前年度から8%減の2億4970万ドルの純収入(1億360万ドルの純益)を提示した。 2008年10月には、エコスターとの特許侵害訴訟でエコスターから1億460万ドルを受け取っているが、こちらは2009年度の利益対象となる。実質会員数が激減している中、リカバリ戦略としてパートナーシップを次々と生み出している。

TiVo社長兼最高経営責任者のトム・ロジャース氏によると、「米国最大のケーブルオペレーターのコムキャストが、ニューイングランド市場で我々のサービスの浸透をすすめている」という。さらに、シカゴでも同等のサービスを開始する予定だ。

コムキャストでは、通常、DVRレンタルサービスに追加2.95ドル/月でTivoサービスを提供しているが、新サービスでは、9.95ドル/月のHDトリプルプレー・サービスの一環として、Tivoサービスを無償で提供する。さらに今週月曜日には、VODプロバイダーであるSeaChange International社とのパートナーシップ締結を発表、CATV用のオン・デマンド・サービスをTivoのHD DVRに搭載し、ケーブル用のSTB(セット・トップ・ボックス)として今年度末よりサービスを開始するという。

また先日には、STBのミドルウェア開発企業のAlticast社とも協業提携を結んでいる。TivoのアプリケーションがAlicastのミドルウェア上で起動するように開発を進めていく。