アールスヴェンスカン(Allsvenskan)スェーデンサッカーリーグの放送プロダクション部門にあたるOnside TV プロダクションでは、報道設備をHD化、リーグ所属クラブ16チームの報道インタビューをデイリーで放送するためのシステムインフラ構築を開始した。本格的なサービスインは2010年の春になる。

このプロジェクトにおける、各スタジアムの放送施設の中核に米Broadcast Pix社のHDスイッチャ「Pix Slate G 1000h」を採用、ストックホルムにあるOnside TV プロダクションのセントラル・コントロール室からIP経由でリモート制御する仕組みが構築される。

これら全国にちらばる遠隔スタジオは16ヵ所。今期シーズンを通して順に設置され、スイッチャは各拠点とOnside TV プロダクションのコントロールルームに配置される。1ヶ所(セントラル)から全国16ヶ所の施設の制御を担うのはかなりクリティカルなことで事例がなく、今回のプロジェクトを実施するにあたり、1年以上の慎重な実地検証が行われたという。

採用した米Broadcast Pix社製のスイッチャについて、IP経由で制御できる仕様により、何か現場支障が発生した場合、遠隔でも迅速なサポート対応が期待できる、とOnside TV プロダクション側は説明している。「また、各現場スタジオに大勢のスタッフを配置する必要がなくなるため、人材のコスト削減にもつながる」(Onside TV プロダクション技術部長Timo Tinderbeck氏談)。

各拠点のスタジオに置かれる2台のSony製のロボティックカメラBRC-Z700HDも、スイッチャ経由でリモート制御され、いったん現地で電源が入れば、後はマスターコントロール側で全て操作される。またレポーターもストックホルムから遠隔で、各チームにインタビューすることになるという。

Pix Slate G 1000hには、インスクライバーCGとクリップストアが搭載されており、実装のマルチビューワで全てモニタリングできる。各拠点のソース、プログラムとプレビュー出力はコントロールセンターへIP経由で転送される。報道インタビューの様子は中継で放映する予定はなく、現場ではインターネットで監視するだけで、ストックホルムにあるFinalCutPro編集システムへ収録フッテージをFTP経由で転送する。収録フッテージはメタデータを保持したまま、コンテンツマネージメント・システムへ転送、保存されるという。