この秋アムステルダムで開催されるIBCに関連したクロスメディア報道をするIBC TV Newsでは、テープレスワークフローの一環として、EVS社のプロダクションサーバとニュース用編集システムを採用した。

採用されたのは、EVS社の「CleanEdit 3.00」というノンリニア編集システム3台と、連動するサーバシステム「XNet[2]」と「XS」サーバ。これらを含めた放送機材はIBC会場のProduction Village(ホール9)にテープレスプロダクションスイートとして構築され、IBC催事期間中(9月11日から5日間)、HDニュース番組放送が実施される。

EVS社のニュースシステムソリューションは、IBC TV NewsのWebストリーミング、モバイル、ポッドキャスト用の全ての放送番組のニュースプロダクションワークフローを担う。会場内でJVCのカムコーダで収録された素材は、EVSサーバへインジェストされる。インジェストからクリップ作成まではEVS社の「IPDirector」というスケジューリングモジュールで管理される。CleanEditはサーバ側で取り込みをしながらでもクリップを検索して編集をすることができる。

インジェストした素材や編集した素材は全て、イベント開催期間中サーバ側に保存されており、必要によってはいつでもサーバから素材を起こして再利用、再編集できる。編集側にはApple FinalCutPro編集システムも使われ、こちらでもネットワークを介してXNet[2]サーバから素材を取り込んで使うことができる。

最終素材は、XSサーバへ転送され、IBC TV Newsやマルチメディア配信へとオンエアされる仕組み。ランダウン制御やプレイリストもIPDirector側で行われる。

このIBC TV Newsは、アムステルダムにある9000以上のホテル施設内で毎朝放送されるという。またリピート放送はIBC会場のRAI エキシビションセンター内でも放送される。