日本電気株式会社(NEC、東京都港区)は12月10日、英BBCが利用する放送網の一部で同社製のDVB-T2方式送信機が採用されていることを明らかにした。

NECは、英国の大手放送網運営事業社であるArqiva社に、同社製DVB-T2方式のデジタルTV放送用送信機を納入した。Arqivaは英国内において放送・通信インフラ事業を展開しており、テレビ局とラジオ局は同社の放送網を利用して放送事業を行っている。

Arqiva社とBBCとの間では、BBCが利用する放送網の一部を現行の地上デジタルTV放送方式であるDVB-Tから、最新規格であるDVB-T2への 更新が合意されており、両社はこのNEC製の送信機を活用して2009年12月からDVB-T2方式による地上デジタル放送を開始している。この新しい方式を採用することにより、DVB-Tと比較して送信容量を30%以上増加でき、1チャンネル内で複数のHDTV番組の送信が可能になる。

NECでは、海外向けデジタルTV放送用送信機を30カ国以上に機器を納入しており、現在世界で累計約1,900台以上の出荷実績があるという。