米国の映画雑誌「Variety」によると、米国映画興行収入が13億ドルを突破することが明らかになった。

これは12月18日(金)から米国で公開される、ジェームズ・キャメロン監督の3Dファンタジー作品「アバター」の公開前に記録する予測としての発表で、昨年公開された3D映画作品の興行収入3億7000千ドルから3倍にも膨れ上がることになる。12月13日(日)には米国映画興行収入が9億6千万ドルを超えた。

3D作品には、プレミアムチケット販売といったプロモーションや、IMAXシアターのようにチケット価格が通常よりも高いこともあり、平均2~3ドルほど高いチケット価格が収入に貢献したとみられる。また3D化したフルアニメーション映画も今年はヒットした。

全米興行1位を取得したディズニー&ピクサーアニメーション映画「up」(邦題:カールじいさんの空飛ぶ家)からは、2億9300万ドルの興行収入を得ている。海外での売上3億9000万ドルをプラスすれば、全体で6億8300万ドルの興行収入となる。

収入成績2位には、15mのビッグヒロインが活躍するドリームワークス・アニメーションの本格的3D作品「モンスターVSエイリアン」が1億9840万ドル、他にも1億ドルヒットとなった作品には、ディズニーの「クリスマス・キャロル」(1億2440万ドル)、ソニーピクチャーズの「くもりときどきミートボール」(1億2270万ドル)、ディズニーの「Gフォース」(1億1940万ドル)と並ぶ。

シアター側も3D映画上映の環境対応へ追われている中、クリスマス・キャロルは全米1800か所で11月に上映された。アバターは、全米2,000か所以上、海外では4,000か所以上で公開される予定。現在までに、48カ国で4800スクリーン以上に採用されている米3D技術開発社のRealD社によれば、全米1億人以上がRealD技術で上映された映画を観賞したという。

尚、日本では12月21日(月)に、アバター公開前のプロモーションで12年ぶりに来日するキャメロン監督の舞台挨拶を、東京と大阪をつないで3D生中継する、『東京←→大阪 3D生中継舞台挨拶』が実施される。これは、ハリウッド映画史上初の試み。

当日は東京会場となるTOHOシネマズ 六本木ヒルズ(スクリーン7)で実施されるキャメロン監督の舞台挨拶を、3Dカメラ2台で撮影。その3D映像が大阪会場となるTOHOシネマズ 梅田(スクリーン2)にてライブ映像として映し出される。「アバター」は12月23日から日本全国公開される。