スカパーJSAT株式会社(東京都港区)は1月27日、2010年夏に東経124・128度CSを利用したハイビジョン放送「スカパー!HD」で3D放送を開始すると発表した。

「スカパー!HD」では、現在58のハイビジョンチャンネルを放送しており、2年後までには100チャンネルまで拡張する予定でいる。3Dでは、3D専用チャンネルを設けて、開始当初は1カ月に2-3番組を放送する。その後、放送事業者各社と連携して順次コンテンツを拡大、自主制作番組と番組供給事業者が制作した番組を同一のチャンネルで放送するという。

スカパーJSATでの3D放送は、「サイドバイサイド方式」を採用する。既存のスカパー!HD対応チューナーのユーザーは、3D対応テレビを購入すれば、3Dの番組を視聴できるようになる。

スカパーJSATは2009年から3D放送のコンテンツの試験収録と検証を進めている。昨年8月には、3D映画「センター・オブ・ジ・アース ―3D―」(吹き替え版)をお茶の間でもアナグリフ方式で3D視聴できるPPV(ペイ・パー・ビュー)を実施し、視聴申し込みをすると専用メガネを届けるという方法で実施した。同社は、放送開始となる今夏に向けて検証作業を加速させるという。

3D放送は、BS11デジタルが世界初の無料3D放送として2007年12月に開始をしている。市場の出遅れで番組枠を縮小していたが、今後この番組枠の拡張を検討している。また、ケーブルテレビ最大手のジュピターテレコム(JCOM)も今春、オンデマンド方式でスポーツや映画などを提供する予定。