英国の衛星局としては最大のBritish Sky Broadcasting(スカイブロードキャスティング、Sky)が、株主となっているITV社の株10.4%分を機関投資家に売却していたことが明らかになった。

ITV(Independent Television)社は英国最大の民間放送局である。Skyは今年に入って英国競争委員会へITV社株17.9%分の保有について上告をしていたが、却下された。これは同社が2006年に英国最大のCATV局であるバージンメディア社などからの入札を避けるために購入した背景がある。

委員会は、SkyがITV社に不適当な圧力を加え、独立性を失わせるものと判断し、7.5%以下まで持ち株を抑えるよう指示した。Skyは当初、9.6億ポンドでITV社株を取得したが、株価の下落も伴い今回1.96億ポンド(1株あたり48.5ペンス)で売却をしたという。

同社は、中期決算までシェア7.49%を保って主要株主のままでいたい、としている。反して、バージンメディア社側は委員会が下した裁定に不服として、SkyのITV株シェア率を法廷で決定された率7.5%よりも、もっと下げるよう控訴している。