日本放送協会(NHK)は、デジタル放送とカメラ付き携帯電話を連携させて、地域に密着した「お知らせ」などの情報を伝送できる技術を開発した。

開発した技術では、データ放送の機能を活用して、2次元コード(QRコード)をテレビ画面に表示させ、それを視聴者がカメラ付き携帯電話で読み取ることにより、番組に関連した情報にネット経由でアクセスすることができるというもの。

従来は、このQRコードをまるごと一つの画像として放送で表示することしかできなかったため、すべての受信機に同じQRコードが表示され、地域ごとの個別情報をQRコードに含めることができなかった。今回、新たに開発したBMLプログラムにより、受信機に設定されている郵便番号などの個別情報に基づくQRコードを高速に生成・表示できるようになった。

例えば、現在だと地上デジタル放送のデータ放送で「夜間休日医療情報」や「災害時の避難所情報」を流しているが、これが今回開発した技術で、視聴者の地域の診療所や避難所の地図を簡単に入手できるようになる。この技術は3月7日から放送センターで開催される「番組技術展」で展示される。