日本SGI株式会社(東京都渋谷区)は最新のインテルXeonプロセッサ7500 番台を搭載したスーパーコンピュータの新製品「SGI Altix UV」を発売した。

「Altix UV」は、既存の最上位機種モデル「Atlix 4700」の2倍、ノード間転送速度は2倍以上をサポートする。CPUコア数は、シングル・システム・イメージで最大2048コア、処理能力は最大18.5テラフロップス(1秒間に18.兆5,000億回の浮動小数点演算を実行可能)を実現、アーキテクチャ上の最大構成では262,144コアまで拡張することができる。

SGI独自の共有メモリ技術「NUMAflex」アーキテクチャを使用したグローバル共有メモリは、従来の倍の16TBに拡張されている。ノード間接続技術はSGI独自の「NUMAlink」インターコネクトが第五世代に進化し、転送速度が既存の6.4GB/秒から15GB/秒に大幅に向上。通信専用エンジンであるMPIオフロード・エンジンを新たに搭載することで、ノード間通信時のオーバーヘッドの軽減などによる通信効率が向上した。

ハードウェアプラットフォームおよびオペレーティングシステムはオープン標準で、ハードウェアは、4コア、6コアまたは8コアのインテルXeonプロセッサー 7500 番台を搭載することができ、またオペレーティングシステムは、SUSE Linux Enterprise ServerまたはRed Hat Enterprise Linuxから選択できる。

Altix UVは、ゲノム・バイオ、医学、環境、エネルギー等の最先端の科学技術計算分野や自動車業界をはじめとする製造業のCAE分野など、高い計算処理性能が要求されるHPC分野が主なターゲット市場となるという。Altix UVは省スペースおよび容易なシステム構築を実現可能なブレード設計の製品で、大規模システム向けの「AltixUV 1000」および中・小規模システム向けの「Altix UV 100」の2モデルが用意されている。

「Altix UV 1000」は、シングル・システム・イメージで最大2048コア、共有メモリは16TBまで拡張可能で、「Altix UV 100」は、最大CPUコア数が768コア、共有メモリは最大で6TB。 両製品とも、4コア, 6コアまたは8コアのインテル Xeonプロセッサ 7500 番台を1台のブレードあたり1個または2個搭載可能。価格は、Altix UV 1000が 48,377,000円(税抜き)、Altix UV 100が 22,220,000円(税抜き)。 出荷時期は6月末を予定している。