ライブスイッチャを中心にネットワークベースのライブプロダクション用システムを開発している米Broadcast Pix社は、NABでiPhone用に引き続く、iPadで自社ライブスイッチャを制御できるアプリケーション「iPixPanel」を発表し、これが、米放送業界誌Videography社主催の「The Best of Show Vidy Awards」を受賞した。

Vidy Awardは、毎年NABにおいて選ばれたエディターや技術者達より選ばれた、ビデオ技術の科学および芸術の振興において優れた業績を表した企業に称されるもの。同社製のライブプロダクション用システムの「Slate」スイッチャを制御するiPixPanelは、スイッチャのコントロールパネルと同等の制御がワイヤレスによって遠隔で行え、iPadのタッチスクリーン上に制御デバイスやファイル名などが表示される。スタンダードなスイッチャコントロールに慣れたオペレータでも簡単に使えるように各ボタンが配置され、8プログラム入力、プレビューバスと16シフト入力が表示されている。PixButtonという独自のボタンでは、各入力、キー、ファイルボタンに何がロードされたか、すぐさま判るようにデザインされている。

iPadの販売開始に伴い、iPixPanelもアップルストアより195米ドルで販売される予定。iPaxPanelのフリーでダウンロードできるアプリケーションは、iPhoneとiPod Touchでも起動させることができる。

このコントローラーアプリケーションは、ライブ現場で複数台の中継車にまたがって編集に携わっているオペレータとディレクター間での作業確認などで非常に便利なツールだという。また、グラフィックスサーバとライブスイッチャをパッケージ化した、ファイルベースのライブ編集環境を提供する「Granite(グラナイト)」にもオプションでiPixPanelが提供される。このGraniteシステムもNABでTV Technology 誌 STAR Award を受賞した。