ソニー株式会社(東京都港区)は5月10日に、2010年2月4日に発表した2009年度(2009年4月1日から2010年3月31日まで)の連結業績見通しを上向きに修正することを発表した。

ソニーは、営業利益において2月時点での見通しが300億円であったところ、320億円の見通しに修正、調整後営業利益を2,130億円に引き上げた。これにより、2月時点で予測した損失額700億円を410億円へ修正し、売上高および営業収入を2月時点の見通しから1%増の72,140億円に修正した。

ソニーは、今回の通期営業損益見通し修正に至った主な要因として、

  1. 液晶テレビを含むコンスーマープロダクツ&デバイス分野において、価格下落が想定ほど進まなかったこと、製造コストおよび営業経費の削減が想定を上回ったことにより、2月時点の想定を約300億円上回る損益改善が見込まれること
  2. 金融分野について、主として当年度第4四半期における日本の株式相場が上昇したことにより、ソニー生命保険株式会社の営業利益が2月時点の想定を約150億円上回る見込みであること
  3. ネットワークプロダクツ&サービス分野において、営業経費および製造コストの削減が想定を上回ったゲーム事業とPC「VAIO」の業績好調などにより、営業損益が2月時点の想定に比べ約100億円改善する見込みであること。
  4. ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの業績回復が想定を上回り、持分法による投資損益が2月時点の想定に比べて約100億円改善する見込みであること

の4つを挙げている。2009年度の連結業績の詳細は、2010年5月13日に発表する予定である。