米カリフォルニア州ロサンゼルスで開催されるコンピューターグラフィックスの展示会「SIGGRAPH 2010」において、キーノートとしてカーネギーメロン大学 エンターテインメントテクノロジーセンターのエグゼクティブ・プロデューサであるドン・マーリネリ氏による基調講演が開催される(7月26日(月)の現地時間11時よりWestHall Bにて)。

カーネギーメロン大学 エンターテインメントテクノロジーセンターでは、芸術大学(College of Fine Arts:CFA)とコンピュータサイエンス校(School of Computer Science:SCS)とともに、芸術と技術の融合させたプロジェクトで学生の知識を磨く、学際的な修士学位課程を開講している。

マーリネリ氏は、過去29年間、カーネギーメロン大学にて、アーツ・マネージメントプログラム修士をはじめ、モスクワアートシアターと共同で美術学芸修士を設立、またバーチャルリアリティの第一人者と称されるランディ・パウシュ教授と共にエンターテインメントテクノロジー修士(Master of Entertainment Technology)も設立するなど、若者の芸術的・技術的な才能を伸ばす教育機関の在り方について取り組んできている。マーリネリ氏自身は、ピッツバーグ大学では博士号を、また、タンパ大学、デュケーヌ大学での終身在職権を持った教授である。

「年追うごとに芸術、科学、グラフィックといった専門の垣根が低くなってきている。」と、SIGGRAPH2010カンファレンス議長のテレンス・マッソン氏は述べている。「映画でもインタラクティブなシステムでも、ハイクオリティの作品に仕上げるには、異なった分野同士、お互いを理解したコラボレーションが不可欠である。そしてSIGGRAPHの歴史においても、これは本質的なテーマであり続けている。マーリネリ氏はこの分野にかけての専門家であり、ソリューションへの橋渡し的存在である。マーリネリ氏の洞察は、業界専門者から学生まで全ての人に啓蒙するものになるだろう。」