米Envivio社は、スリースクリーンのビデオヘッドエンドとコンテンツデリバリネットワーク (CDN) 向けにEnvivio Genesisアーキテクチャを発表した。Envivio Genesisは、高品質なオーディオ/ビデオ処理と圧縮を行うEnvivioマルチスクリーン・ヘッドエンドと、CDN内においてパッケージ化、暗号化、配信のワークフローを全て賄うEnvivio Network Media Processors (エンビビオ・ネットワーク・メディアプロセッサ:NMP) の2つのコンポーネントで構成されたシステムソリューション。ひとつの統合されたプラットフォームで、モバイル、PC、TVへのIPベースのビデオ配信サービスへの放送設備の移行がスムーズに行えるという。

従来のヘッドエンドでは、放送、インターネット、およびモバイルサービス(スリースクリーン)のためにそれぞれ個別のシステムが必要であった。Envivioのマルチスクリーン対応ヘッドエンドでは、ひとつのヘッドエンドで全てのフォーマットおよびプロファイルに対応できる。Envivio Genesisアーキテクチャでは、ひとつのコンテンツ配信バックボーンまたは衛星アップリンクを通じて共通の中間フォーマットを配信できる。これによりバックボーンが必要とする帯域幅が劇的に削減され、ネットワーク管理と監視も簡素化されるという。

機器とプラットフォームごとの最終的なパッケージと暗号化は、ヘッドエンドやコアネットワーク配信バックボーンに影響を与えることなくEnvivio NMPによって行われる。Envivio NMPは現在、米国の有数なケーブルと電話通信事業会社の下で来年の本格サービスへのトライアルとして、モニターへの配信サービスが行われているという。NMPの一般向け出荷は2011年早々に予定されている。

Envivio社では米ルイジアナ州ニューオーリンズで10月23日まで開催されているケーブル展SCTE Cable-Tec Expoにて、このEnvivio Genesisアーキテクチャによるユニバーサルエンコーディング、配信のシステム構築を紹介している。