英The Foundryは現地時間12月27日にコンポジットツール NUKEの新バージョンNUKE 6.2 とNUKEX 6.2の出荷を開始した。メジャーアップグレードとなる今回のリリースは、アーティスト達のフィードバックにインハウスのリサーチチームが応えたもので、最新のイメージベースのモデリングとプロジェクションツールが搭載されている。NUKEは、ノードベースのコンポジットソフトウェア。OpenGLベースの3D作業空間も持っている。2009年のバージョン6.0リリースより、NUKEとNUKEXに分割された。

NUKEXにはNUKE 6の全ての機能に加え、マッチムーブのための新しい3Dカメラトラッカー機能やレンズディストーションツールが追加されているほか、同社の実写合成用プラグインFurnace Coreが導入された。NUKE 6.2には、タイムライン機能ドープシートが実装され、アニメーションのキーフレームの操作、クリップのトリミングや配置の設定が手軽に行えるようになった。

また、レンダリングの性能、フリップブックの再生、2Dトラッカーの操作性への重大な改良に加え、エクスプレッションエディタとファイルブラウザの機能も強化された。NUKEX 6.2には、最新のイメージベースのモデリングツール群が実装された。これにより、アーティストの方は簡単にトラッキングした3Dカメラと2D映像の特徴に合わせるだけで、シーンの中にシンプルな形状が自動で生成できる。また、CGIのレンダリング用に、Pixar社の「RenderMan Pro Server」に対応できるようになった。

NUKEはもともと、CGプロダクションのデジタル・ドメインのインハウスツールだった。デジタル・ドメインの子会社であるD2ソフトウェア社のもと商用化され、2007年には、ロンドンのプラグイン開発会社であるThe Foundry社がD2ソフトウェア社からNUKEの開発及び販売を引き継いだ。