1月4日から米ラスベガスで開催されている、コンシューマー・エレクトロニクス・ショー (CES/展示会は6日から)では、自動車メーカー各社が屋外展示をしている(Central Plazaの#CP7)。その中では、米NVIDIA社のNVIDIAプロセッサが引きだすGPUパワーとそのグラフィックステクノロジーを採用し、次世代車がもたらすIT技術、インフォテインメント・システムとナビゲーション・システムをアプローチしているブースがある。

ひとつは、米国現地法人のBMW社。両社は開催初日に、パートナーシップを締結したことも発表している。これにより、BMWが今後世界的に展開する次世代車のナビゲーション・システムと車両情報システムにNVIDIA GPUが搭載される。実現するのは、7シリーズ、5シリーズ、3シリーズ、ミニクーパー、SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)のX シリーズなど、すべてのBMWモデルだという。BMWのナビゲーション・システム「iDrive」は高解像度ディスプレイ(1280×600)で、リアルタイムの交通情報、ナビゲーション情報が利用できる。

また、電気自動車の先駆者、テスラモーターズ社が展示しているセダン、「Tesla Model S」のインフォテインメント・システムとナビゲーション・システムにも、NVIIDIA Tegraプロセッサが起用されている。インフォテインメント・システムのコンソールにある、史上最大の車載ディスプレイサイズ(17インチ)のタッチスクリーンからは鮮やかな3Dグラフィックスが確認できる。また、最新の交通情報、POI(Points of Interest)情報、気象情報をナビゲーションで参照できる特徴を持つ。

Model Sでは、インフォテインメント・システムとナビゲーション・システムにTegraが1個、そして、インストルメント・クラスタ・システムにTegraがもう1 個実装されているという。12.3インチLCDディスプレイのインストルメント・クラスタも、NDIVIA GPUパワーにより3Dグラフィックスで車両に関するデータが確認できる。

NVIDIA社は、テスラモーターズ社に採用された大きな理由の一つとして、Tegraプロセッサのすぐれたエネルギー効率をあげている。Tegra プロセッサは、スマートフォン やタブレットなどモバイルハードウェアに使用されているARM 系のコンピューティング・コアを8 個搭載した省電力統合型プロセッサ。

NVIDIAのブース(South Hall 3 #31431) でも、テスラモーターズ社とタイアップし、未来の車のビジュアル・コンピューティングについて紹介している。