自分の知り合いがどんな番組が好きで、どんな番組をよく観ているのか―自分が観る番組をそんなところから探し出すツールをDirecTVが提供する。

米DirecTVは現地時間9月29日、ソーシャルTV技術を持つGetGlue社と提携し、リモートコントロールや、加入者の友達に自分の視聴している番組を知らせる機能がついたGetGlue appを加入者に提供することになった。このアプリに登録した加入者はまた、自分の友達が観ている番組のストリームをテレビに映すことができ、それらを番組リストにした中から選んで、自分が観ることもできるという。

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DirecTVは今月初めにも米Miso社と提携し、DirecTVのセットトップボックスのWiFi経由でiPhoneでもテレビ番組が観られるようにした。ソーシャルTVアプリとの融合性をアピールすることで、DirecTVは他のコムキャストやタイムワーナーケーブルといった市場競合社から、一歩先をリードしたい意向とみられる。9月30日には、日曜プレミア放送であった人気ドラマ「デクスター」を、ペイTVとしては唯一、セカンドスクリーンへ提供したことになった。セカンドスクリーンから観ている視聴者は、「デクスターの次の犠牲となるのは誰か?」といったトリビア質問に答え、友達に自分が観ていることを知らせることができる仕組みがとられた。

GetGlueやMiso、そして今年初めにYahoo!に買収されたIntoNowといったソーシャルTVと呼ばれるビジネスフィールドにいる会社の技術を通して、衛星・ケーブルテレビ加入者達は、iPhoneなどのスマートフォンへテレビ番組を観賞しながら、友達とツイートやチャットができるようになった。

テレビを見ながら友達とコミュニケーションをとるといったアイデアは真新しいものではない。実はAOLが2000年にAOL TVとして登場させていた。しかし11年前では今のようなスマートフォンやソーシャルメディアがなかった時代、世の中はAOLについていけず、2年足らずでサービスは停止されてしまった。

Misoでは、Fox、Showtime、NBC、TNTやQVCなど番組配給会社と提携し、セカンドスクリーンへ配信するためのオリジナルコンテンツを作り上げている。ソーシャルTVはテレビ視聴者達を楽しませるだけでなく、番組配給側の広告収入や視聴率向上に貢献している。