米Netflixは10月24日、同年第3四半期の決算を発表した。総売上高は8億2200万ドル(前年同期比49%増)、純利益は6200万ドル(同比63%増)の増収増益ではあるが、加入者獲得数については、過去初めての最低記録となった。

2011年9月末時点の米国ユニーク会員数は2379万人、前期からは約80万人減少した。DVDレンタルサービス加入者の解約数が多かったと見込まれる。ビデオストリーミング サービスに登録している米国会員は2145万人、DVDメディアのレンタルサービスに登録している米国会員は1393万人となっている。解約が同社の予想以上に多かったことの最大の原因は、この数ヶ月間によるサービス形態およびサービス価格の見直しで加入者の信頼を失ったことであろう。

同社は7月に価格改定を発表、それまで月額9.99ドルでDVDレンタルサービスとストリーミングサービスがバンドルされていたのを、それぞれ月額7.99ドルに改定した。つまり両サービスを引き続き受ける加入者には価格が約6割も加算されることになる。この価格改定が発表された後も同社の株価は下がり続け、アナリストおよび加入者達からのマイナスな評価を受け、9月には一旦DVDレンタルサービスを事業として分離する計画まで打ちたてた。しかしこれも直ぐに撤回している

同社の株価は前日比1.54%増の118.84ドルで取引を終了した後、時間外で27.84%下落し、85.75ドルを付けた。発表後25日の朝(東部標準時午前9時39分)には、75.28ドル、37%の下落を引き起こした。ブルームバーグによると、2004年10月以来、1日に起きた最大の急落率だという。

Netflixは同日、映画およびテレビ番組のストリーミングサービスを新たに英国とアイルランドで2012年前半に開始する計画を発表している

一方、このNetflixのヨーロッパ進出に対抗するかのように、先週Skypeの創立者を筆頭に市場イノベーター達を揃えた、ストリーミングビデオサービス「Vdio.com」が英国でサービス開始を間近とされており、米国内でも話題となっている。

(山下香欧)