米エンビビオ社はInterBEE2011にて、「TV Everywhere」を担う、IPマルチスクリーンTV配信およびOTTビデオサービス向けソリューションを紹介する。今回はパートナー2社のブースにて出展(ブース番号:5308および6306)。

ブースでは主力製品となる、マルチスクリーン対応H.264エンコーダ/トランスコーダ「4Caster C4」の最新モデル「4Caster C4 Gen III」を展示。配信帯域および受信環境に合わせて画質とビットレートをチューニングした高画質の映像コンテンツを、スマートフォン、タブレット、PC、TVといったマルチスクリーンへ配信するシステム構築を紹介する。

4Caster C4 GenIIIは、インテル社製Xeon Westmereプロセッサとエンコード効率の最適化を図るエンビビオ独自のマルチコア圧縮エンジンを実装。エンコード処理能力を従来よりも1.5倍以上向上させ、インジェストしたメディアソースを1チャンネルにつき15出力まで対応できるようになった。システムに必要とするエンコーダ数を削減できることにより、経営効率化とヘッドエンドの管理を簡素化が図れる。

1Uのコンパクトな筺体に最大4系統入力(SD-SDIまたは2系統 HD-SDI)を有し、マルチフォーマットのH.264ベースおよびMPEG-2エンコーディングが可能。4Caster C4は、シングルプラットフォームでライブとオンデマンド配信に対応できる唯一のヘッドエンドシステムだという。またハードウェアは放送事業者向けのシステムとして担うよう、電源までも二重化構造でフル冗長を組んでいる。ハイデンシティにより、ヘッドエンド部分の設置スペース、電力および冷却要件を緩和している。

エンビビオによる独自ソフトウェアベースのエンコーディング・アーキテクチャは、英SkyB、仏オレンジ、Canal+や米国三大ケーブル局などを含め、数多くの世界大手サービスプロバイダー達のTV Everywhereサービス展開をサポートしている。4Caster C4、そして同社製品メディアネットワーク・プロセッサ「Halo」をエコシステムに組み入れ、クオリティ ・オブ・エクスペリエンス(QoE)を向上させる高画質のコンテンツ配信を提供しているという。