日本民間放送連盟(NAB)は11月17日、報道者に向けてテレビ放送の音量の新たなルールである「T032:テレビ放送における音声レベル運用基準」について説明会を行い、来年10月1日から適応することを明らかにした。

該当技術規準T032は、テレビ放送用の一般番組やCMが視聴者にとって適正で統一された音量・音質で制作・放送されることを目的とし、ラウドネス(人が感じる音の大きさ)という概念を用いて規定しており、2011年5月に策定された。その内容は、 2011年3月28日に策定されたARIBTR B-32「デジタルテレビ放送番組におけるラウドネス運用規定」に準拠する。

当時は、本技術規準の順守にはラウドネスメータの整備など運用に向けての準備が必要であるため、適用開始時期については別途定めるとしていた。民放連の理事会は、2011年11月17日にこの適用開始についての報告を受けて、了承した。運用ガイドラインについては追って開示される。尚、T032適合判定ソフトについては、日本ラウドネスメータ協議会から近日公開を予定しているという。

またARIBTR B-32、NABが5月に制定した技術基準T032-2011の規格に準拠している「ラウドネスメータ」や「ラウドネスコントローラー」については、Inter BEE 2011でも「ラウドネスメータゾーン」や特別チュートリアル・セッションにて大きく取り上げられていた。

T032パンフレット: http://www.nab.or.jp/loudness/flyer.pdf