米報道によると、米Apple社が来年2012年内にインターネットTVを発表する可能性が高いという。AppleはiPhone 4Sから、ディスプレイ製造元を既存のサムスンからシャープへ変更している。そして次世代タブレット(iPad3)におけるディスプレイ供給もシャープに決まった。Apple社は、Andoroidタブレットが持つ150ppiに対抗すべく、iPad3のディスプレイ解像度を現在の132ppiから264ppi、倍の2048×1536ピクセルへ変える計画を立て、iPhone4で採用したRetinaディスプレイ並みの解像度をiPad用ディスプレイへ提供できるパートナーを探していた。

シャープが現在、亀山第2工場で量産をすすめている「IGZO」(酸化物半導体)液晶パネルが採用されると伝えられている。また、米ブルームバーグが米市場調査会社Jefferies & Coからの情報を伝えたところによると、Appleはまた、シャープの堺工場に専用の製造ラインを設けて、TFT-LCDパネルを採用したインターネットTV「iTV」の開発も行っているという。この製造ラインで大量生産が始まる時期が2012年2月となっていることから、来年夏までにAppleがインターネットTVを投入する可能性があるとされている。

Appleはスマートフォン市場において、特許関連の多数の訴訟から関係が悪化するサムスンへの依存度を減らすためにシャープへディスプレイ発注先を変えたが、来年の両社の競争はTV市場までも拡がる可能性がある。

(山下香欧)