米Facebookは5月にも新規株式公開へ踏み出すという話が、米メディアの間で持ち上がっている。AllThingsDigitalによると、もしFacebookが5月に公開する予定であれば、今月中に米証券取引委員会(the Securities and Exchange Commission)へ申請をしなければならない。SECでは、審査するのに最低4ヶ月間はかかるからだ。

FacebookのIPOの値段は史上最大級になると期待され、その額は同社時価総額が推定数千億ドル、そして100億ドルの調達がなされるという。同社は、昨年度の利益は40億ドル近くあったと言われ、今年はその倍の数字の見込みが予測されている。

Facebookは最近の活動をみても着実にオンラインビデオ市場へとターゲットを移動させており、同社への主要な資金注入は更なるトリガーとなり、同社は市場のキープレイヤーへと変貌を遂げている感がある。昨年3月には、ソーシャルメディアの米Goliathは米ワーナーブラザーズと提携し、Facebook上でワーナーの映画コンテンツをレンタルできる仕組みを作った。サービス開始は「The Dark Knight(ダークナイト)」。

開始当初にゴールドマン・サックスのアナリストが「FacebookはいつしかNetflixの脅威的な存在となる」と語っていたが、その日は目の前に来ている。Facebookはその後、メジャーリーグの春の試合をライブストリーミングして反響を及ぼし、続けてFAサッカー試合のライブ、Miramaxアウトレット作品や「Dr. Who」、「Top Gear」の最新エピソードのオンデマンド配信も成し遂げている。

近状、日本の家電メーカーによるソーシャルTVとのコラボレーションにもみられているとおり、ソーシャルTVを楽しむテレビ視聴者は増える傾向と見られる。Facebookがとりもつ環境はますます大きくなるばかりだ。Facebookのアクティブユーザーは世界規模で8億人。今年は世界人口の14%の10億人がユーザーとなる予想だという。

(山下香欧)