今年のNABではカメラからのHDフィードを直接4Gやワイヤレスを使って配信するモバイルシステムが出てきた。Teradek社では、2製品を一般初公開している。「BOND」は最大5台の3Gモバイルもしくは4G USBモデルを使って、HDカメラからのフィードをインターネット配信もしくはコントロールルームに直接配信するエンコーダ。独自のアダプティブ・ストリーミング技術により、受信側の帯域環境に合わせて最適なビットレートで配信することができる。実機は7oz(200グラム弱)という軽量だ。

ブースでは、REDカメラにマウントしたパッケージも展示していた。BONDからストリーミングサーバに転送すれば直接ライブストリーミングが可能だ。「Sputnik」というソフトウェアインターフェースで、ローカルサーバもしくはAmazonクラウド(Amazon EC2サービス)上でBONDからのカメラフィードをコヒーレントなストリーミングにしてH.264デコーダやオンライン再生に伝送する。BONDは米国で2400ドルで6月の出荷を予定している。

もうひとつの製品「Cube」もカメラにマウントし、現場で収録しながらコントロールルームに伝送したり、iPadへストリーミングできる。たとえば新iPadのRetinaディスプレイで見れば、カメラのモニタリング用となる上、カメラのリモートコントローラとしての機能も実装できる。さらに汎用の転送プロトコルに対応するため、直接USTREAMやwebサイトでライブストリーミングすることも可能だ。価格はSD/HD-SDI系統のエンコーダモデルが1690ドル。Cubeのデコーダが受信側で必要な場合は、エンコーダとの抱き合わせ価格も提供されている。Cubeの出荷は5月を予定している。

BOND+CUBE

BONT+CUBE

controler

iPadでコントロール

(山下香欧)