Appleの新製品発表会が日本時間24日2時より、米カリフォルニアのサンノゼシアターで始まった。ステージに登壇したのは、ティム・クックCEOとワールドワイドマーケティング担当シニア•バイス•プレジデントのフィリップ•W•シラー氏。

シラー氏による、新13インチMacBook Proと超薄型iMacが先頭バッター。その後ティム・クックCEOがステージに戻り、iPadが先週までに1億台販売されたことを発表した。先月までの統計によると、App Storeの全アプリ数70万本のうち27.5万本はiPad専用だという。タブレット製品でのWebトラフィックにおいては、iPadが91%も使われていることもグラフで紹介。教育市場でのiPadの活躍やビジネス市場での展開などiPadの市場プレゼンスをアピールした後、iPad miniへトピックを促すと誰もが思っていた。

ティム・クック氏

ティム・クック氏

しかしスクリーンに映し出された文字は「iPad 4th Generation」。旧”New iPad”よりも2倍のパフォーマンスを振るうA6Xチップが実装された第4世代iPadが発表された。ベゼルはiPhone5と同じく軽量アルミ製、カラーは白黒の二色。9.7インチRetinaディスプレイを装備し、フロントには720pで映像収録ができるFaceTime HDカメラ、リアにはiSightカメラが搭載されている。最新ネットワークのLTE、そしてWi-Fiデュアルバンド(802.11a/b/g/n、5GHz)に対応。またUSB/SDカードアダプターケーブル、HDMI/VGAケーブルも最新のLightningになった。バッテリー駆動時間が10時間までと長くなったことも大きなアップグレードだ。

価格は16GB/Wi-Fiモデルで据え置き499ドル。16GB/Wi-Fi+Cellularモデルは629ドル。購入予約はWi-Fiモデルが今週金曜日(26日)から受け付けており、出荷は11月2日より開始予定。Wi-Fi+Cellularモデルはその後となる。今回は日本を含む米国以外の国も、同時スケジュールとなる。

スクリーンに映し出されたiPadが回転し、背後に背中合わせにくっついていたiPad miniの顔が表に現した。「片手で持てるiPad」として紹介されたiPad miniは、厚さ7.2㎜とiPadより23%ほど薄くなった。重さはiPadのほぼ半分の約308グラム。ディスプレイは7.9インチのRetinaディスプレイでiPad2と同じ解像度の1024×768ピクセルである。会場のスクリーンにはNexus7タブレットと並べてのサイズ比較を映し出し、33%もディスプレイサイズが大きいことをアプローチ。CPUはiPad2・iPhone 4Sと同じくA5が実装されている。iPadもiPad miniもディスプレイは4:3なので、現行のアプリは問題なく使える。オプションにはmini Smart Cover(49ドル程度)も揃う。

iPad miniを手にするフィリップ•W•シラー氏

iPad miniを手にするフィリップ•W•シラー氏

iPad miniの価格は16GB/Wi-Fiが329ドル、32GBが429ドル、64GBが529ドル。Wi-Fi+Cellularは459ドル、559ドル、659ドル。第4世代iPadと同じく予約受付は10月26日からとなる。Wi-Fiモデルは11月2日より出荷開始が予定されている。

iPadファミリーの価格一覧

iPadファミリーの価格一覧

発表会場では、ハンズオンで実機の体験ができるフロアも用意され、発表会の後に多くの来場者が新製品を試していた。iPad miniのベゼルの薄さもよく、片手で持つフィット感には高い好評を得ていた。

(山下香欧)