ウォルトディズニーの傘下であるスポーツ専門チャンネルのESPNは、3年前に開始した3D専門番組チャンネルESPN 3Dを年内に閉鎖することを決定した。

ESPN 3Dでは、年間に約140もの生中継を行っており、主に大学フットボールやマスターズゴルフが人気だった。しかし、3Dテレビの価格低下と並行して、劇場での3D映画が飽和状態となった現在、一般家庭での3Dに関しての興味も薄れてしまっている。

ESPN 3Dは、ケーブルTVサービスや衛星TVサービスから月額約2.79ドルで視聴できる。米国ではDirecTVをはじめ、タイムワーナーケーブル、コムキャストといったケーブルおよび衛星事業者からパッケージサービスを行っていた。

ESPNでは、ESPN 3Dを通して3D中継放送の技術に取り組んだりと、常に先進的な技術に挑んでいるという。今後も引き続き新しいスポーツ放送技術に関心を向けており、ウルトラHD(4K)も視野に入れている。

ESPNの3D放送は、BCSナショナルチャンピオンシップ(大学フットボール)とウィンブルドンを経て、2010年のFIFAワールドカップで大々的に注目された。この2010年のFIFAワールドカップがESPN 3D開局当時の最初の中継放送だった。日本では4K中継放送の開始時期を、2014年のFIFAワールドカップに置いている。

(山下香欧)