Harris Corporation(ハリス)の放送通信部門が、新しく2社に分立して再出発することが明らかになった。同社は昨年の同時期に、このBCDを米投資会社ゴアズ・グループに売却している。

新会社は、Imagine Communications (イマジン・コミュニケーションズ)とGatesAir (ゲーツエアー)。イマジンはハリスが昨年1月に買収したビデオエンコード、フォーマット変換技術を持つ企業だ。ビデオプロセッシングとマルチメディアソフトウェアを扱い、放送事業、MSOや官公庁、企業向けに、現行の焦点を置いているIP、クラウドやOTTのインフラから配信、収益システムまで手掛けていく。

ゲーツエアーは、名前のとおり、リニア放送事業者向けの放送機材を提供していく。放送伝送としてケーブルからワイヤレスまで取り扱う。新会社2社のトップには、昨年7月にハリスBCDの最高経営管理者に就任したCharlie Vogt氏が続投する。

イマジンはソフトウェア定義のワークフロー(SDW)を提案していく。自社のマルチサービスSDNアーキテクチャにより、放送局の施設にある既存のベースバンドとIPでのハイブリッドなワークフローをファイルベースにし、4Kフォーマットからマルチスクリーン向けの多様なフォーマットを扱えるフレームワークを組み込む。

イマジンとゲーツエアーはNABに備え、今後のロードマップとともに新製品を順次発表していくとしている。

(山下香欧)