既存のケーブルおよび衛星テレビサービスの加入者向けに、国内外問わず、いつでもどこでも、端末選ばず好きな番組が観られるというサービスがNimbleTVより開始される。

2月に発表されたAereoのサービスのように放送事業者やケーブル事業者を脅かすものではなく、あくまでも既存のテレビサービスに追加するオプションサービス的な位置づけだ。ケーブル事業者でもこぞってTV Everywhereサービスを打ち出している。ケーブルビジョンやタイムワーナーケーブルも多様なデバイスでテレビ視聴をできるサービスを提供しているが、これらは家屋内のみ。コムキャストは2月に新ストリーミングオンデマンドサービス「Xfinity Streampix」を発表したが価格がハイエンド向けである。

Nimble TVサービスは、ユーザーがNimbleTVの提供するクラウドベースのソフトウェア経由で、加入しているTVサービスにアクセスして端末から番組がストリーミング視聴できるというもの。Slingbox+DVRのハードウェアがないバージョンといったところだ。仮想DVRとして、ほぼ制限なしにテレビ番組をVOD化できる。ユーザーが国内外どこにいても、NimbleTVのクラウドにリーチできれば番組コンテンツを視聴できる。現在はベータ版で米国、英国、インドの3か国で開始しているが、ほかの国へも順次広めていくという。本格的サービス開始は今夏という。サービスの価格はまだ明確にされていないが、月ベースでストレージのサイズに合わせて価格が提示されると予測される。

(山下香欧)