Blackmagic Designは、同社のカラーグレーディングソフトウェア最新版「DaVinci Resolve 11.2」を発表した。今回のアップデートでは、新しいソフトクリッピング、CinemaDNG RAWイメージ処理の改善、Avid Media Composer 8.3とのラウンドトリップ・ワークフローの向上、DNxHRのサポートなどが含まれる。既存のDaVinci Resolveユーザーは無償でアップデートが可能。無償で利用可能なDaVinci Resolve Lite 11.2も公開中だ。ダウンロードは以下より。
http://www.blackmagicdesign.com/jp/support/

DaVinci Resolve 11.2は、改善されたCinemaDNG RAWイメージ処理機能により、Blackmagic Design製カメラで撮影されたファイルのルックが向上。RAWファイルをデコードする際、今回新しく強化されたカラースペース変換が使用できるため、よりリアルなRec.709/P3カラースペースイメージが得られるという。ソフトクリップの新しいオプションは、ハイダイナミックレンジのCinemaDNG RAWイメージをRec.709カラースペースに変換する際に使用可能。クリッピングを最小限に抑え、新しいアルゴリズムでカラーが変換されるため、カラー数の少ないカラースペースに移行する際のイメージ画質が向上するとしている。

また、Avidシステムとの連携も強化された。新しいDNxHRエンコーディング/デコーディング機能では、ユーザーが高解像度のメディアファイルをネイティブファイルのまま共有可能。AAF読み込み/書き込み機能も向上しており、エディターとカラリストはMedia Composer 8.3との間でプロジェクトを今までよりもさらに正確・確実にラウンドトリップできるとしている。

DaVinci Resolve 11.2には、DPX 2.0ファイルで作業を行う際にRGBピクセル配列を選択できる機能、ColorTraceでのフラグ/マーカーのサポート、Red SDK 5.3のサポートなども追加されている。

Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:今回、DaVinci ResolveおよびResolve Lite用のアップデートを発表できることを非常に嬉しく思っています。

新しいCinemaDNGカラーアルゴリズムは、イメージ処理テクノロジーにおける驚異的な進歩です。この新しい処理方法では、ダイナミックレンジの広いRAWイメージをHD Rec.709に変換する際にカラーのディテールや繊細さが保持されるため、特にBlackmagic Designのデジタルフィルムカメラと併せて使用すれば、これまでにないほど自然で、生き生きとしたルックが得られます。私たちは今回のアップデートが、DaVinci Resolveの驚異的な画質をさらに後押しする革新的な一歩であると考えています。ユーザーの皆様は、この新しいDaVinci Resolve 11.2で既存のRAWファイルを開くだけで、Blackmagicカメラで収録した映像の持つ美しさをさらに引き出すことができるのです!