Blackmagic Designの発表によると、Vasallo Visionグループの子会社であるCinema Artsが、スペイン語チャンネルのCine NostalgiaおよびCine Estelarで配信するために、Cintel Film Scannerを使用して、20本以上のメキシコの古典映画を復元したという。

これらのチャンネルでは、50、60、70年代のコメディ、ウェスタン、ドラマ、アクションなど、数多くの映画ジャンルをカバーしており、DirecTV、AT&T、Verizon、Cox、Frontier、そしてAmérica TeVé、Canal 41Miamiなどのケーブルプラットフォームを介してHDで配信している。メキシコに拠点を置くCinema Artsは、同チャンネルの多数の35mmメキシコ古典映画を、デジタルHDで放送するというタスクを請け負うことになった。Cinema Artsの映画修復プロジェクトは、Andrés García、Jorge Rivero、Sasha Montenegro、Maribel Guardiaなどの俳優が活躍したメキシカン・シネマ最盛期の映画など、メキシコ人から親しまれている映画を手がけている。

Cinema ArtsのCEO、カルロス・バサヨ氏は次のようにコメントしている。

バサヨ氏:このタスクは、フィルムを修復することだけではありません。オリジナル作品のプロデューサー、監督、脚本家が思い描いていたアートワークに忠実に、最高品質の映像を提供することが私たちの目標でした。

過去3年の間にCinema Artsは、Cine NostalgiaおよびCine Estelarに保存されていた2,000本の映画のうち1,000本を35mmからフルHDへ修復し、Cintel Film Scannerを使用して、2016年の終わりまでにすべての映画をHDへと移行することを目指している。Cinema Artsは、このスケジュールを達成するためにメキシコで初めてCintel Film Scannerを導入したという。

バサヨ氏:Cintel Film ScannerはThunderboltをサポートしており、DaVinci Resolve Studioともシームレスに動作します。他メーカーの製品と比べて、圧倒的にスピーディなフィルム修復ワークフローを実現できるのです。システムを導入してから最初の1週間で、実に20本以上の映画を修復できました。これは、以前とくらべて2倍以上の速さです。

Cintelのトレーニングに参加された方々からも反響をいただいています。参加者は、これまで他メーカーのフィルムスキャナーを使っていた方が多いのですが、みなさんCintelのリアルタイム性能に非常に驚かれますね。Cintelに16mmキットとオーディオゲートを追加したら、より優れた結果を得られるようになり、さらにプロジェクトを達成するピードが飛躍的に向上するでしょう。

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Cinema Artsの集約的な映画修復ワークフローは、Cintel Film Scanner、DaVinci Resolve Studioカラーグレーディング、そしてThunderboltテクノロジーを基に構築されている。まずスタッフがフィルムについてるダメージを物理的に取り除き、リアルタイムでフィルムをスキャンできるよう、MacデスクトップシステムをThunderbolt経由で接続する。Cintelは、細かくキャリブレーションを調整して、オリジナルのフィルム品質と同等のDPXファイルを出力することが可能だ。

バサヨ氏:Cintelのキャリブレーションツールは、オリジナル作品の映像とカラーのクオリティを計算に入れています。つまり、傷みや損傷によるフィルムの欠陥を7~8割方修正できるのです。