ノブオ電子株式会社は、スーパーハイビジョン用放送カメラの色校正やディスプレイの発色評価、色彩・視覚実験における色刺激などに使用可能なLED電子色票「CP1000」を発売開始した。希望小売価格は税抜400万円。

CP1000は、異なる波長(色)で発光する18種類のLEDの光を、積分球と呼ばれる内面が硫酸バリウムで塗装された球内で混色させ、開口部に表示させるため、物体色をカバーする色域の色を表示が可能。BT.2020対応広色域カメラの色校正用色票や、色彩/視覚実験用色票に適しているという。CP1000を標準光源D65照明下のX-Riteカラーチェッカーの24種類の色で光らせ、その時のCP1000の開口部に表示される色をカメラで順次撮像し、この時のRawイメージと24種類の色票の三刺激値(CP1000より出力)から、重回帰分析により色変換マトリクスを得ることが可能だ。

CP1000の技術は、静岡大学の下平美文特任教授のもとで開発。2016年1月に承認され、6月に発行予定の静岡大学「次世代忠実色再現画像システム標準化準備委員会(1)(以下:委員会)」発の国際標準規格ISO/TS17321-4に準拠している。CP1000の特徴や用途については以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

特徴について

  • ほとんどすべての色をスペクトル分布を指定して再現できる
  • CIE(国際照明委員会)の標準光源D50、D55、D65、Aなどを再現できる
  • コンピュータ制御なので、ユーザーの作業環境への組み込みができる
  • スペクトル分布は異なるが色度が同じ色(メタメリックカラー)を表示できる

用途、ユーザーについて

  • スーパーハイビジョン用カメラ、通常のカメラの色校正、分光感度設計
  • カメラの特性評価(リニアリティ、ノイズ特性、感度むら特性など)
  • 広色域ディスプレイの発色評価
  • 色彩実験、視覚実験
  • デジタルイメージング機器の色基準
160615_CP1000_01