Blackmagic Designは、Blackmagic Camera 4.0パブリックベータ2を公開した。以前、パブリックベータ版を公開していたもの。パブリックベータ2は、同社Webサイトから無償でダウンロード可能。

Blackmagic Camera 4.0パブリックベータ2は、EFレンズでのイメージスタビライズを新たにサポートし、フォーカスアシストのしきい値のとSIGMA EFレンズのサポートが改善されたほか、放送用の12ピンコネクターとCabrio PLレンズ使用時のレンズコントロールに対応している。さらに、パブリックベータ2ではカメラの起動期間が短縮され再生サポートなども改善された。

パブリックベータ2は、マルチレベルメニューや多数のボタン、設定項目など機能的なインターフェースに改善された。ISO、ホワイトバランス、シャッターアングル、アイリス、フレームレート、フレームガイドなどの設定を、メニュー画面のナビゲートなしで調整可能。異なる設定の切り替えにより、異なる撮影状況に対するプリセットの保存/ロードが可能となり、別のカメラで使用する際のカードへの保存も行える。

ホワイトバランスのカスタマイズとプリセット、ティントコントロール設定機能を追加。オンスクリーン・キーボードで設定を入力してシャッターアングルが選択可能となっている。シャッターアングル入力の際は、フリッカーの生じないシャッターアングルをURSA MiniカメラOSがガイドする。

フォルスカラー露出ツールが追加されたことで露出の適切な設定が容易に行える。フォルスカラー使用時、イメージ内のルミナンスの特定の範囲がカラーオーバーレイを表示。フォルスカラーは、カメラマンがショット間での露出を一定に保つことができ、カラーコレクションやフィニッシングの作業などのポストプロダクションの作業時間も節約可能だとしている。

Blackmagic URSA MiniのカメラOSのパブリックベータ2は、フォーカスアシスト・オーバーレイのカラー調整が可能で、スクリーンを左右にスワイプするだけでアクセス可能な「スレート」ページの追加により、ショットとプロジェクトの全ての表示が行え、メタデータの入力は入力予測機能により簡素化された。

あらかじめ組み込まれたディクショナリーにより、使用頻度の高い用語を1タップでメタデータタグとして適用。電子レンズから自動読み込みまたはプロダクション特有の情報や技術的な情報などと併せて、マニュアルでの入力が可能だ。メタデータはファイルと共に保存され、編集やカラーコレクションの際にDaVinci Resolveなどのソフトウェアで使用可能。カメラのセットアップと使い方を簡素化するにあたり、その他すべての設定は「収録(Record)」「モニター(Monitor)」「オーディオ(Audio)」「セットアップ(Setup)」「プリセット(Presets)」「LUT」の6つのタブからアクセス可能。

Recordタブでは、コーデックや画質、解像度を選択でき、ダイナミックレンジやフレームレート、センサーウィンドウなどの設定も可能だ。新しいURSA MiniのカメラOSは、メディアフォーマットやカードなどの収録情報でも柔軟性が高くなったことで、容易に撮影の残り時間や、カードを変える必要があるかなどの確認が行える。

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Monitorタブでは、メインLCDで何を表示するか、フロントとメインのSDIで何を出力するかを決定する。これにはクリーンフィードやLUT、フレームガイドなどが含まれ、異なる出力が必要になった際に異なるステータステキストを送ることが可能。パブリックベータ2では、アナモルフィックレンズで撮影時のモニタリングに1.33倍および2倍アナモルフィックのデスクイーズに対応している。

ライブオーディオメーターをタップすることでオーディオレベルに素早くアクセス可能。さらに細かい設定は、全てのオーディオ入力コントロールがあるAudioタブで行え、内蔵マイクやスピーカー、ヘッドフォンのボリューム、ローカットフィルターなどのレベル機能も含まれる。

新Setupタブからは、基本的なカメラ設定へアクセスができ、カメラの外付けF1やF2ボタンのカスタマイズやプログラミングにも対応。機能ボタンは、プリセットをトリガーし、またUP/DOWNボタンとしても使用可能。特定の機能のON/OFFにも使えるほか、最大6つのプリセットをロードも可能でこれは、Presetsのタブからロード、保存、書き出し、読み込み、LUTのタブから、3D LUTの読み込み、書き出し、管理、消去が行える。LUTはLCDや、フロントとメインのSDIにそれぞれ適用/表示対応。

これらのURSA Miniの改善点に加え、Blackmagic Camera 4.0パブリックベータではBlackmagic URSAビューファインダーのパフォーマンスも向上している。カラリメトリ、近接センサー、タイムアウト設定も改善されBlackmagic URSAビューファインダーは新しいURSA MiniのカメラOSのメタデータ設定、フレームガイド、セーフエリア、オーバーレイ設定用のメニューアイテムのサポートを追加した。

Blackmagic DesignのCEOグラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:URSA Miniカメラの新しいオペレーティングソフトウェアの最初のパブリックベータは、ユーザーから驚くほどの反響がありました。皆様からのフィードバックには大変感謝しています。そしてリクエストいただいた機能を追加できるよう努力を重ねています。URSA Miniの驚異的なハードウェアと優れた新しいOSの組み合わせにより、URSA Miniはこれまで以上にスピーディーな操作と、豊富な機能の使用が可能になります。つまり、ユーザーの皆様はクリエイティブな作業に時間をかけられるのです。URSA Miniを使って撮影された作品を見ることをとても楽しみにしています!