SDR/HDRのグローバル4Kテレビ出荷。出典:IHSマークイット

米大手調査会社IHS Markit(IHSマークイット)が発表した報告書によると、2016年のHDRテレビの出荷台数は400万台に到達し、2020年までには3,000万台以上に成長するという。従来のテレビ(SDR)でありながらHDRとの互換性を持つテレビの市場の規模は、HDRテレビよりも4倍近く広がるとしている。2020年までに出荷されるHDR互換性のあるテレビは、世界規模で1.12億台と算出しており、真のHDR性能を持つテレビは、その全体の30%だという。

2016年のテレビ出荷台数は例年よりも減少気味だが、4Kテレビの出荷台数は順調に成長し続けている。4Kテレビ市場は、2016年の5,500万台から、2019年には倍に近い1億台に成長する。汎用サイズが従来よりも大きくなり、2019年では50インチクラスまたはそれ以上のサイズのテレビが、市場のほぼ100%を占めるようになると予測している。

IHSテクノロジーのTVリサーチ担当ディレクターを務めるポール・ガニオン氏は、今回のリサーチ発表文面で、長期的な成長見通しについては家電業界がいかに消費者に対してHDRのメリットを伝えられるか、また技術面でも認証といったHDR規定を定めて混乱を招かないようにすることが必要だと伝えている。

(山下香欧)