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Blackmagic Designの発表によると、宮藤官九郎監督の最新作「TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ」のライブシーンの撮影にBlackmagic Pocket Cinema Cameraが使用されているという。

映画「TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ」は、数々の人気作品を生み出してきた脚本家・映画監督の宮藤官九郎氏によるオリジナル・コメディ作品。事故で亡くなり、地獄へ落ちてしまったフツーの高校生・大助が、憧れの同級生とキスする夢を叶えるべく、地獄でロックバンド・地獄図(ヘルズ)を率いる赤鬼のキラーKの特訓のもと、現世への転生を目指す物語。同作はロックをテーマに、長瀬智也、神木隆之介、尾野真千子ら人気俳優陣に加え、ミュージシャンのマーティ・フリードマン、Char、野村義男、ROLLYといったロックを取り入れた同作ならではのキャスティングも話題の作品だ。

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同作では数多くのライブシーンが用意されており、迫力のある映像を撮るため、5台のBlackmagic Pocket Cinema Cameraが使用された。ライブシーンの撮影では、カメラオペレーターたちがエキストラ出演も兼ねてオーディエンスの群衆の中に紛れて撮影を行ったため、メインの俳優陣の演奏をより近くで撮ることが可能となり、臨場感がある映像になっているという。また、ライブシーン中には天井からの俯瞰撮影にも使用された。

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同作の撮影監督を務めた相馬大輔氏は次のようにコメントしている。

相馬氏:ライブシーンでは端からメインのカメラで広い画を撮っていましたが、臨場感を出したかったので観客側の視点からカメラを持たせることにしたんです。もともと奇想天外な設定だったので、地獄でカメラがあってもいいじゃないか、ということでライブシーンでも敢えて撮影用のカメラをそのまま使ってみることになりました。ただ、助手から必要な業務用の大きなカメラは大きすぎると…。地獄でカメラの助手って本当に地獄ですからね(笑)。また、本編に映り込むのなら、小さくてなおかつ存在感のあるカメラがいい、ということでBlackmagic Pocket Cinema Cameraを導入しました。

宮藤監督:ライブシーンの現場では、Blackmagic Pocket Cinema Cameraの映像はモニターチェックもできなかったので、編集で繋いでみたときには誰がどの画を撮ったかわからない状態でしたが、Blackmagic Pocket Cinema Cameraの画質は他のカメラの画と混ざっても、違和感のないものでした。

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写真左:宮藤官九郎監督、写真右:相馬大輔氏

地獄のシーンではCGにあまり頼らず、セットや照明を駆使してアナログ的な世界観を作りだしている。ポストプロダクションの段階でも「監督やカラリストと相談して、古いフィルム映画をテレビで見た時のような質感を目指しました」と相馬氏は言う。

相馬氏:ライブシーンは今まで誰も見たことのないインパクトのあるものにしたかったので、ワイドの画だけじゃないものが欲しかったんです。自分がそのライブを見ているような一体感を伝える映像にするには、その中にカメラがないとダメなんです。Blackmagic Pocket Cinema Cameraは小さくて使い勝手もいいので、通常の大きなカメラでは撮れないような画が撮れました。

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宮藤監督:ライブシーンではこのカメラで撮った画をかなり使っています。こんな小さなカメラで、フィルムに近い質感の画が撮れるなんて。映画のカメラはこうじゃないと、といった固定観念があるとわからないですね。大きさは関係ないんだと感じました。