ジュピターテレコムのグループ会社であるアスミック・エースは2016年10月27日、台湾の動画配信事業社「KKTV」と独占的調達エージェント契約を締結したことを発表した。

同契約締結によりアスミック・エースは、KKTVの日本におけるコンテンツ調達窓口となり、KKTVを通じて日本の作品を台湾に紹介していく。同社は主に「J:COMオンデマンド」、KDDI「ビデオパス」などに向け、映画、アニメ、ドラマなどの映像作品といったVODコンテンツを調達しており、これらの実績がKKBOXに評価され、台湾で需要が高い日本コンテンツの調達を担うことになったという。

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KKTVは、アジア最大の定額音楽聞き放題サービスを展開するKKBOXグループが2016年に設立し、同年8月にSVODサービスを本格的に開始した。その際に、フジテレビとも同サービスにおけるコンテンツ提携をしており、フジテレビの人気番組コンテンツを配信する契約締結をおこなっている。KKBOXは2004年に台湾で設立され、2010年にKDDIが株式を取得し関連会社となっている。現在、台湾、香港、シンガポール、マレーシア、タイ、日本の6カ国で展開しており、アジア最大級のサービス業者へと成長した。

台湾では今年、Netflixをはじめ、中国のIQIYI、そして国産のCatchplayといった映像配信事業者が次々にサービスを開始している。KKTVは、KKBOXの音楽サービスを通して1,000万人以上のユーザーを確保し、インターネット映像配信市場で、人気ある日本コンテンツを含めアジアコンテンツを増やし差別化を図る意向だ。

(山下香欧)