© ITV plc 2017

Blackmagic Designの発表によると、ロンドンを拠点とするビジュアルエフェクト制作スタジオLexhagが、ITVの新作ドラマ「The Halcyon」の制作にFusion Studioを使用しているという。Lexhagは、第2次世界大戦を描く同ドラマのビジュアルエフェクトを自然でリアリティーがあるものにするため、Blackmagic DesignのVFXソリューションを使い制作を行った。

同ドラマのVFX監督を務めたのは、合同創始者のアレクシス・ハガー氏。プリプロダクションから最終レンダリングまで、ワークフローを通してFusion Studioおよび、その管理アプリケーションであるGenerationの使用を決めたのもハガー氏だった。Fusion Studioは、オンセットでのルック作成のためのライブ合成にも使用された。

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MacBook ProでFusion Studioを起動し、カメラからのSDIフィードをBlackmagic Design UltraStudio Mini経由で、高速Thunderboltで接続。フォアグラウンド用のグリーンバックの映像をライブでラップトップに直接キャプチャした。

ハガー氏:Fusionにイメージを取り込んでアクションを抽出することで、事前に撮影したバックグラウンドプレート上に即座に合成できました。ジオメトリも、その日は存在しなかったホテルのセットの一部として加えられました。これにより視覚化した情報が得られたので、監督や撮影監督がカメラの最適な配置先を決めたり、シームレスなショットにするための照明の設定を決めるにあたり非常に役に立ちました。

ロンドン上空でのイギリス機とドイツ機の空中戦シーケンスのポストプロダクション作業において、同ドラマにおけるFusionの最も革新的な使用方法が生み出されたという。Lexhagsの合成主任のケン・ターナー氏がショット全体を担当し、Fusionに3Dモデルを取り込み、光の調整や、Fusion Rendererを用いたレンダリングを行った。

ターナー氏:戦闘機の動きを作成するためフライト・シミュレーションのデータをキャプチャしてみました。年季が入った操縦桿を使って、空中戦での様々な動きを再現し、シンプルなテキストファイルで記録しました。これを基に、Fusionを使い、アクションにマニュアルで微調整を加えて最適な状態にしました。その後、炎と煙のたなびく様子をトレースできるように、パーティクルシステムのカスタムスクリプトを作成しました。すべての準備が整ったら、戦闘機を自由に動かせるようになり、シーン全体が自動的にアップデートされるようになりました。

テレビ番組の制作の速度に見合うには、VFXがマッチしているかを確認できる要素が可能な限り多く必要となります。1ショットのグリーンバックの撮影に1日費やす余裕はありません。わずか30分で終わらせなければなりません。そういったタイトな条件でもFusionは優れた結果を出せるツールですね。他の製品を使っていたら、ワークフローは全く違った煩雑なものになっていたと思います。

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ハガー氏:安定していて、ライセンスが簡単に追加できるので、新しいユーザーの作業への追加が即座に行えます。コンピューターの前に座り、ドングルを接続したら、すぐに作業が始められるのは便利ですね。