ローランド株式会社は、ハイビジョン映像やパソコン映像などの映像信号に対応したイベント業務用マルチフォーマット・ビデオ・スイッチャーの新製品として「V-800HD MK II」を2017年6月下旬に発売する。希望小売価格は税別998,000円。

V-800HD MK IIはV-800HDの最新機種で、コンサートや講演会など大型イベントでの映像演出に適したマルチフォーマット・ビデオ・スイッチャー。業務用ビデオカメラや民生用ビデオカメラ、PC、スマートデバイスといったフォーマットの違う入力信号を自動で判別し、設定を調整する。

http://www.pronews.jp/pronewscore/wp-content/uploads/2017/06/170601_roland_7529-1.jpg 本体背面
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ハイビジョン放送の映像信号1080/60iや1080/60pにも対応し、4:4:4/10bitで映像信号の処理が可能。HDカメラやPCからのRGB信号を劣化させることなく合成処理を行い出力する。RGBで信号を入力する大型LEDディスプレイの場合も、PCから出力された映像や文字が鮮明に表示されるという。

各入力に対して個別に設定を行える「スケーラー」機能を搭載しており、映像出力フォーマットにあわせて入力信号の変換を自動で行うため、スピーディなセッティングが可能。異なる解像度や縦横比の変換にも対応し、手動操作で設定の調整も行える。SDIコネクタは3G、HD、SDに、DVI端子はDVI-Dのほか、市販の変換コネクタを使用することでHDMI入出力にも対応。アナログRGBやアナログ・コンポーネントに対応するRGB/コンポーネント端子も装備している。

AUX BUS専用スイッチを装備

スイッチは自照式の業務用スイッチを採用。メイン映像以外に別の映像の出力が行える「AUX BUS(オグジュアリーバス)」スイッチを追加。従来はメニューから操作していたAUX BUSは専用スイッチとしてパネル上に設置している。メイン映像とは別の映像の出力が可能となり、メインのディスプレイのほか、控え室に送ったり、スタッフの確認用モニターに出力していた映像をダイレクトに切り替えが行える。

「KEY」や「DSK」をダイレクトに調整可能な「GAIN」つまみを追加

さらに背景を合成する「KEY」機能や、ロゴやテロップ(字幕)を合成する「DSK」機能の「GAIN」設定が、パネル上のつまみから直接調整が可能になった。外形寸法は幅482mm、奥行275mm、高さ116mm。質量は5.5kg。