Blackmagic Designの発表によると、スイスのチューリッヒにあるライブパフォーマンス会場サムスンホールが、Blackmagic Designのライブプロダクションハードウェアや、URSA Mini 4.6Kデジタルフィルムカメラなどを採用し、光ファイバーを軸としたオーディオビジュアル・ソリューションを完備したという。

同ホールでは、コンサートや会議、ライブプロダクションなどが開催され、会場の単一管理システムではBlackmagic Universal Videohubルーターや、Teranex AVスタンダードコンバーターを使用している。

スイスのシステムインテグレーターであるEvent AGがサムスンホールのAVインフラの設計および仕様を担当。同ホールでは様々なツアープロダクションが催されるだけでなく、長期テナントであるICF教会のライブプロダクションも行われる。Event AGは同ホールのインフラだけでなく、ICF教会のためのライブプロダクション・ソリューションも手がけた。Event AGのサイモン・バッハオーフェン氏は次のようにコメントしている。

バッハオーフェン氏:オーディオビジュアルのニーズに関して、私たちは何年にも渡ってICFの方々と緊密に協力してきました。ICFがサムスンホールの賃借を決定したことは、私たちにとっても最高の筋書きでした。ホールにICFのような長期契約のクライアントがいることで、多目的ホールを管理する上で必要となりうるソリューションに関して、貴重な考察ができます。

ホールの信号管理はUniversal Videohub 288×288、Universal Videohub 72×72などのBlackmagic Designビデオルーターが担っている。また様々なオーディオビジュアル機器を接続するため、複数のBlackmagic MiniおよびMicro Converterと複数のTeranex Mini Converterも使用されている。

バッハオーフェン氏:サムスンホールは、ICF教会の長期拠点となっているだけでなく、毎日のようにイベントが行われています。つまりICFの長期的なニーズと各種ツアープロダクションのニーズの両方に対応可能な、強固かつ柔軟性のあるシステムが求められているのです。

サムスンホールがICF教会のために常設しているライブプロダクション・システムは、5台のBlackmagic URSA Mini 4.6Kを中心に構成されている。さらに6台のBlackmagic Studio Camera、2台のMicro Studio Camera 4Kも使用され、各カメラはATEM Talkback Converterを装備。カメラのライブフィードは、ATEM 2 M/E Production Studio 4KおよびATEM 2 M/E Broadcast Panelを備えたホールのメイン・プロダクション・ギャラリーにルーティングされる。

ビデオコンテンツはギャラリーから、観客席の前にある120m2のLEDスクリーンへ送信され、さらに法人用エリアやホームエリアの前後にある複数のモニターにも送信される。

バッハオーフェン氏:MultiView 4やMultiView 16など、多くのモニタリング機器だけでなく、数台のTeranex AVスタンダードコンバーターも使用しています。つまり制作チームがコンテンツにどのようなフォーマットを使用していても、サムスンホールのメインフレーム・システムにシームレスに取り入れることができます。

ICF教会のオーディオビジュアルに関する要望は多岐にわたりますが、サムスンホールのシステムは、最初から私たちが求める柔軟なプロ仕様のソリューションであることを自ら証明しています。サムスンホールは、教会のボランティアスタッフでも、世界レベルのライブプロダクションスタッフでも操作可能で、あらゆるライブイベントに対応可能な世界トップクラスの設備です。